“今”を輝く人生の先輩に、若かりし頃の思い出をインタビュー。まさに今20代を生きる我々がどう過ごすべきかのヒントを探る本連載。
今回は、幅広い世代から絶大な人気を集めるミュージシャン・甲本ヒロトさんが登場。

「自分が一生懸命やっていることなら、どこかに楽しいことがある」

20歳の頃は成り行きの毎日
でも、なんとかなると…

何というか、シンプルなのである。生き方が。甲本ヒロト。ご存じザ・クロマニヨンズのボーカリスト。やりたいことをやり、大好きなロックンロールを、30年間かき鳴らしてきた。しかし、シンプルに生きるって案外、難しい。自分と向き合う素直さ、信念を曲げない強さ。何より、好きなものを追い求める純粋さが必要になるからだ。

――18歳で上京し23歳でデビュー。20歳くらいの時は何をされていたんですか?

甲本 日々、成り行きでした。ロックンロールは大好きだったけど、特に将来設計もなかったし。大学もお金を払ってないから辞めさせられましたし。その日がただ過ぎてく――そんな毎日。でも〝なんとかなるんじゃねえの?〟って。根拠もなく(笑)。

――当時、アルバイトをしていたのが、有名な下北沢の「珉亭」で。俳優の松重豊さんや梶原善さんも働いていたそうですね

甲本 ほぼ毎日、一緒にいた人たちです。夕方に入って、夜の11時くらいに後片付けをして…ビールを振る舞ってもらいながら、よからぬ相談を交わし(笑)。珉亭って面白い店でね、皿を洗ってると日当がポケットにねじ込まれるんです。きっちり計算はなされていないんだけど(笑)。それを持って、そのまま飲み屋に行ってた。楽しかったな。

――若い頃は、風呂に入らなかったとか?