テレビで活躍する一方で、年に一度、自ら座長を務める「カンコンキンシアター」という舞台公演を行っている関根さん。舞台とテレビ、どう違うのかを聞いた。

舞台の関根勤が本当のボクの笑い

――関根さんは、テレビとは別に、毎年舞台公演を行っていますね。

ボクが「カンコンキンシアター」を旗揚げしたのが平成元年。だから今年で28年。それで、30回目なんですよ。前回、お話ししましたように、いつも稽古では不安に駆られるわけです。でも、毎度、ポジティブに考えて公演してきた。そういう風にやってきたからできたんですね。大丈夫だよ、みたいな……。お客さんに来ていただいたからこそ、28年も続けてこられましたね。

――テレビと舞台の違いっていうのは何ですか?

まず舞台は、直接お金を払ってお客さんが来てくれるんですよね。マンツーマンなんですよ。おたくに払うよ、と。その代わりその分見せてくれよ、と期待してくれているワケじゃないですか。だから、その分やるワケですよ。がーん! と。何年もやってると、こういう傾向の劇団だからこういうくだらないバカみたいなことを見せてくれよっていう、ある意味、相手の“覚悟”みたいなものが伝わってくるんですよ。お客さんに“覚悟”があって来てくれるから、ボクらは思いっきりやれるんですよね。ところがテレビは、間接的にギャラが入ってくるワケですよ。スポンサーがテレビの制作費を出すんですよね。その制作費がどうやって捻出されるかというと、テレビでCMを打つことによって視聴者がそのスポンサーの商品を買うという、三角飛びみたいな感じじゃないですか。そうすると、視聴者と我々はダイレクトに繋がってないんですよね。

――テレビを見るのにお金を払っている感覚はないですね。

ないっていうか、お金の繋がりが緩やかなんですよ。厳密にいうと繋がっているんですけどね。非常に曖昧な感じなんです。なおかつ、テレビっていろんな人が見られるじゃないですか。

――見たくない人でも、見られちゃいますね。

そう。大ファンっていう人も見てくれるけど、そうでもない人も見るから、トゥーマッチなものをやると嫌がられるんですよ。そこが舞台とは違うんです。関根勤を目当てにしてる人ばかりじゃないですからね。

――確かにそうですね。関根さんが舞台でやってるようなネタをテレビでやってもついて来られないかもしれないですね。

 

ついて来られないですよ。それで、視聴率が悪くなって、終わっちゃうんですよ。舞台の場合は、ボクの思惑というか、ボクの気持ちだけを全面に押し出せばいいんですよ。見にきてくれる人がボク目当てだから、そんなネタについてきてくれるんです。テレビの場合は、スポンサーの意向ってのもありますよね。それから、時間帯。深夜なのか朝なのか。朝は爽やかに、夜はある程度くだらなくてもいいし、下ネタが少し入ってても構わない。そういう時間帯やスポンサーの意向、それからプロデューサーが作る番組やディレクターとかが選んだキャスティングの中で、どんな番組にしたいのか。それを我々は汲み取って、こういうメンバーなんだからこういう感じかなって。要するに、テレビは「合わせてる」っていうことなんです。

――テレビではある程度コントロールしているんですね。

そうです。視聴者の人が、まあ最大公約数の人が見て、楽しいなって思えるようなものをつくる努力はしています。でも、それはテレビ用の関根勤なんですよ。関根勤の本当の笑いを見たいなら、ぜひ舞台を見にきて欲しいですね。


明日は「Q6. 人生において“苦労”は必要か?」です。