鳥取県のほぼ中央に位置する三朝町。世界屈指のラジウム含有量を誇る三朝温泉をはじめ、急峻な道のりのため「日本一危ない国宝鑑賞」とまでいわれる投入堂のある三徳山、緑豊かな渓谷が自慢の小鹿渓など、観光資源豊富な町として、日々多くの観光客が訪れています。そんな昔情緒が残る、温泉街にひときわ目立つモダンな建物を発見。行けば必ず得をする!?美術館を紹介。


 三朝川を挟むようにある温泉街は、登録有形文化財の旅館もあり、昭和ロマンの雰囲気を漂わせている。そんな中、温泉街のはずれにひときわ異彩を放つ建物こそが「三朝町バイオリン美術館」だ。

 

 温泉街の中にある美術館と聞くと、失礼ながら、少々中途半端なものを想像してしまいがちだが、三朝町バイオリン美術館は入った途端、その本格ぶりに驚かされる。


 展示は演奏家でもなかなか目にする機会がないヴァイオリンの内部、パーツが製作過程ごとに並べられ、西洋鉋(せいようがんな)や鑿(のみ)、鋸(のこぎり)といった製作に使用する道具や、楓、松、黒檀(こくたん)など硬さの異なる木材が並んでいる。また、サンプルのヴァイオリンが置いてあり、誰もが弾けるようになっているので、演奏家気分を味わえたりする。  
 正直、関心がなかったとしても、なんとなく学んだ気になる、とても心地のいい空間なのだ。

 

2階の音楽ホールはコンサートのほか結婚式にも使用される。
竹で作られたヴァイオリンなど、珍しい楽器の展示もある。

 

 少しでも弦楽器の魅力に触れてほしいと話す、音楽監督の生原幸太さんは、ソロでコンサートを開催するほどの実力の持ち主で、来場者には500円で生演奏を披露するという、超お得なサービスまである。

 

 地域に貢献したいという館長の思いからできたこの美術館には、「鳥取ヴァイオリン製作学校」も隣接する。また一般向けにヴァオリン製作体験コースもあり、2日間のコースと1年間のコースがある。

 

 2日間のコースは両日2〜3時間程度で、主にヴァイオリンの仕上げを体験するというもの。三朝温泉滞在中に通うことも可能だ。受講料とともに、自分で仕上げた本体に弓がついて80000円(税込)なら、考えないこともない。

 

「初めて手にするものとして十分に通用する質です」と生原さん。新しい趣味として目覚めて帰る中高年も多いという。治療効果の高い温泉で癒された後は、上質な芸術に触れてみてはいかがだろう。

 

写真/中野晴生

 

 

三朝バイオリン美術館

〒682-0123 鳥取県東白郡三朝町三朝199-1

TEL 0858-43-3111

開館 10〜18時(17時45分最終入場)

                                         休館日 火曜、年末年始(毎月臨時休館日あり)

                                         入館料 大人500円 小中高250円

               ホームページ http://misasavm.com/