さまざまな国のベストセラーを、現地在住の記者がレポートしていく連載『世界の書棚から』。第4回は、中東の国・イランについて紹介します。日本とは、距離的にも文化的にも隔たった印象の強いイランですが、出版事情に関しては、日本と似ている点がいくつかあるようです。


イラン全土には、約4000の出版社があるそうです。
テヘラン出版業協会によると、書店の数はイラン全土で約2000店、首都テヘランだけでも約100店に上るんだとか。
テヘラン大学に面するエンゲラーブ通りは書店街になっていて、地上にも地下にも、大小さまざまな書店が軒を連ねています。

 

書店の売り上げ自体は、年々低下しているようです。
イランでは、すべての出版物が事前の検閲を受けます。
 男女の情交、飲酒、社会の暗部など「イスラム教の価値観にそぐわない描写」は禁止されていて、翻訳された村上春樹さんの「1Q84」も発禁処分になりました。
そんな事情もあり、最近はインターネットで検閲の及んでいない小説を読む人もいるようです。

この辺りの多くの書店でも、売れ筋なのは、教科書やコンピューターの教本といった実用書だそうです。
英語関連の本も、よく見かけました。

 

イスラム教の聖典コーランや、イスラムの教えを説く本だけを専門に置く店もあります。

 

こんな小さなコーランや、

 

ヨーロッパの言語や中国語に翻訳されたコーランも並んでいました。