インターネットを通じてアリと飼育キットを販売している「antroom(アントルーム)」の島田拓氏に話を聴いた。

島田さんは通販で、アリと「アリマシーン」というアリの飼育キット(画面後方)を販売している。公園で拾ったアリを飼うのでは、1匹が死んだら終わってしまうが、このサイトでは、女王アリと働きアリのセットでも売られている。0から家族を増やし、巣を作る楽しみが味わえるというわけだ。

さらに、このキットだと、アリの巣の断面がガラス部分を通じて見えるので、アリの生活が観察できるのだ。

 

アリ語で「ごはんちょうだい」

――アリが口をくっつけあってますよ。

 

ところどころで、働きアリ同士が口をつけてるんですけど、それは食べたエサを吐き戻して仲間に分け与えてるんです。

アリは胃袋以外に、素嚢(そのう)という別の袋を持ってて、一時的に素嚢(そのう)に溜め込んだえさをあとから吐き戻すことができるんですよ。

もらう側のアリは、相手の頭を触覚でたたくんですけど、お腹がすいてるほど激しく叩くんですよ。「えさをちょうだい!」と。

――あ、ものすごく叩いてますね。

これはお腹すいてるアリですね。

――もらってるのにちょっとずうずうしいですね。

アリはすごくキレイ好きで、よく自分の体を掃除してるんですよ。

猫とか犬とかと同じような感じで、前足で全身をこすって最後汚れを口でなめるんです。

仲間同士で体をなめて掃除することもありますね。

すごい気持ちよさそうにして、
パタンって仰向けになっちゃうアリもいるんです。

本当にしぐさが猫とか犬みたいな、動物っぽいしぐさをしますね。

新居を見つけたときに「引っ越そう」と言い始めるのも働きアリ

新居を見つけると、働きアリが巣に戻って、仲間達に知らせるんですよ。

細かい複雑な動きで伝えているんですけど、触覚で相手を叩いて口を引っ張るんです。

そして「後、ついてこいよ」という感じで口を動かすんです。

それで、引っ張られたアリが付いて行って、新居に移動します。

そういうときに、引っ越しを嫌がるアリもいるんです。
引っ越しが始まらない場合は、嫌がる相手の口をくわえて、体を持ち上げて、新居に運んでいきますね。

 ――強制的に…。

女王アリも、最後にずるずると引きずられて新居に運ばれていきますね。

なので、女王アリが中心にいるようには見えるんですけど、働きアリも自分たちで考えて行動していますね。

掃除は「アリまかせ」

巣の中のゴミも、全部えさ場に運び出します。なので巣の中のそうじはすべてアリまかせにしてますね。

――アリまかせ…。

クロオオアリは頭が良くて、女王アリのいる場所には、絶対ゴミを置かないで、必ず隅っこに追いやります。地中っていう限られた場所で住んでいるので、ゴミを散らかしてしまうと、カビやダニがわいたりして、巣が汚れるんですよ。

平面なので置き場がちょっと分かれるんですけど、働きアリたちが世話をしている繭と幼虫も、成長段階によって、置き場所を変えますね。

――マメですね(笑)。

巣の中でも一見、幼虫が山積みされているようですが、ちゃんと下の方にいる幼虫にもえさをあげていて、世話が行き届いてるんですよ。

ゴミ部屋にゴミがたまると、地上に捨てにいきますね。あとは死んでしまったアリなんかも、ゴミ捨て場や地上に運ばれます。
あっ、今死んだアリ運んできてますね。

ーーどういう気持ちで運んでくるんですかね?

死んで日数が経つと、生きてるときのにおいがなくなってきてしまうんですね。
これはもう、単なるゴミとして扱っていると思います。

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