個性派俳優として活躍中の片桐仁さん。その役作りの秘密とは?

 

“パラリーガル”の役どころつかめた取材「行ってよかった」

写真/花井智子

 僕は台本のセリフをそのまま喋るっていうスタンスなんですよ。で、現場で監督や演出家と相談しながらキャラクターを付け足していくっていう感じですね。
 ドラマだとシーンごとに細かく撮影していくので、セリフを喋ったらカットが入って、また次のシーンのリハーサルをやって本番……みたいな流れで進んでいくから、「あんまり役を作りすぎちゃうと嘘っぽくなっちゃうのかな?」とは思っていて。
 ただ、今出演させてもらっている『99.9 刑事専門弁護士』(TBS系)は、今までのドラマと全然違ったんです。ドラマや映画って、クランク・インの前に共演者のみなさんと集まって台本を読む作業があるんですけど、「99.9」の現場はその本読みが早い段階から2、3回あったんですね。そこで出演者のみなさんと、「こうしたほうがいいんじゃないか?」とかたくさんディベートできたっていうこともあるんですけど。あと僕、初めて役作りのための取材に行ったんですよ。
「99.9」で僕が演じさせてもらう役はパラリーガルっていう、弁護士助手のような立ち位置で。弁護士になるために法科大学院に通いながら、インターンみたいな形で行く人が多いみたいなんですけど、そういう人が存在すること自体よくわかっていなかったんで、弁護士事務所に取材に行かせてもらったんですね。
 弁護士になるためには、民法、刑法とか法律を山ほど覚えないといけないのは当たり前なんですけど、その量が絶対的に多いんですよ。それこそ、現役で司法試験に合格するためには1日18時間くらい勉強しないとダメらしくて。僕が取材させてもらった弁護士さんも「30歳くらいで弁護士になれた」と言っていたんで、5、6回は落ちているんですよ。
 「弁護士でも同じ人間」ということが分かったし。行ってよかったです。最近では、撮影現場で監督さんから「このシーンはどうしましょう?」と意見を求められたりするし、それ相応のスキルが求められてきたというか。お芝居を始めた頃はボーッとセリフを喋っているだけだったんですけど、「そうじゃないんだ」ってやっと気づきました。僕、もう42歳なんですけどね(苦笑)。

 

明日の第三回の質問は「Q3.共演して刺激を受けた俳優はいますか?」です。