「住みたい街ランキング」で常に上位に名を連ねる
おしゃれタウン・吉祥寺。そんな街で、庶民の味方として
80年以上も愛され続ける、焼き鳥の名店をご紹介しよう。

昼飲み文化を伝承する
東京でも屈指の名店

 もし、もしも吉祥寺に『いせや』がなかったら、どんなに味気ないだろう。東京で住みたい街ナンバー1の称号も失ってしまうかもしれない。それほどの存在感を放っている。2008年に長く愛されてきた木造建築が新築されるとのニュースが流れた時には、多くのファンが「ああ、いせやの風情もここまでか」と落胆したものだが、蓋を開けて見らば然にあらず。あっという間に煙に店が燻され、半年もすれば先代の建物に負けずの雰囲気が蘇った。
 店は相変わらずの大繁盛。12時前には地元の飲ん兵衛が列をなして、開店を今か今かと待ちわびる。陽の高いうちから、少しの罪悪感と、それを凌駕する幸福感に包まれて酒を飲む。これぞ『いせや』の醍醐味だ。
 焼き鳥は、どれも1串80円。それなのに、肉は大ぶりで、オーダーを受けてから1串ずつ備長炭で丁寧に炙られる。このご時世では信じられない値段設定だ。焼き場のスタッフの熟練の手捌きも見もの。数十本の串の焼き加減を見極め、くるくると串を操る姿は酒の肴になるほど。そのほかのアテも、どれをとっても庶民価格。女子ひとりやカップル、ファミリーまで受け入れる懐の深さは、この値段設定にもあるのは間違いない。

店主のおすすめメニュー
ミックス焼き鳥(4本) 320円
自家製シューマイ     360円
煮込み                     350円
マグロのブツ切り        380円
平均予算 2,000円(税込)

 

煮込み350円は日本酒300円と好相性。酒はほかに生ビール500円、酎ハイ350円、ジンジャーハイボール400円など。
焼き場の前に設えられたカウンターが立ち飲みスペース。備長炭に落ちた脂からもうもうと上がる煙に燻されながら飲む。これがいせや流。
店内1階はテーブル、2階はテーブルと座敷の着席スタイル。吉祥寺にはほかに公園店と北口店がある。
自家製シューマイ360円は焼き鳥と並ぶいせやの看板。レシピは門外不出。
いせや そうほんてん
JR中央線ほか吉祥寺駅から徒歩3分
武蔵野市御殿山1-2-1
0422-47-1008
営12:00 ~ 22:00(21:30LO)
休火曜

 

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