芸能活動のかたわら、粘土アートの制作も行っている片桐仁さん。今までの最高傑作は?

 

ケータイが「ツルッとしてて普通すぎるな」と思った

 よく聞かれるんですよねぇ……。でもやっぱり、歴代のケータイ電話ですかね。
 1999年に、20代の人とかは知らないかもしれないですけど、当時は『IDO』って携帯電話のメーカーがあったんですよ(現au)。まだ二つ折りでもない細長ーい機種だったんですけどね、そこに粘土で造形したんです。

 粘土の雑誌連載が始まって1年目だったんですけど、ラーメンズの地方公演から帰ってきて、なんか「このケータイ、ツルッとしてて普通すぎるな」って感じたんですよね。携帯電話なんで普通なのが当たり前なんですけど(笑)。で、「とにかくなんか粘土で盛ってみよう」と思いついて、3、4日徹夜して作品を作ったんです。当然、何も考えないで携帯電話に直接粘土を盛っていくわけですから、製作過程で電話がかかってきますよね。でも、粘土で携帯がベタベタしちゃっているから話しづらい! 「ちょ、ちょっと後でかけなおすから!」って通話を終えて、ひたすら作品づくりに没頭していましたねぇ。
 それで完成した作品が何ともカオスというか(苦笑)。当初は虫のつもりで作っていたんですけど、全身全霊で製作していたせいかセミとハチとバッタ、それと人間がごちゃ混ぜになったキメラみたいな造形物になっちゃって。それでも、作品を作り上げた達成感があったので、知り合いに「これどう?」って見せたんですけど「気持ち悪い」としか言われなかったんですよねぇ……(笑)。

 携帯電話に関しては、それ以来、機種を買い替えるたびに粘土作品と融合させています。もう、10年以上続けているんで10個以上はありますかね。今はスマートフォンに変わったんで、そうなると携帯ケースのサイズを踏まえてうまく調整しながら粘土を盛っていかないといけないので手間が増えたんですけど、「カレイPhone」に代表されるように、それでも毎回作り続けています。

写真/花井智子 現在使用中の「カレイPhone」。iPhoneの形にピッタリ合うよう作られている

 前に作った「鯛Phone」は“レプリカ”を作って販売したことがあったんですよ。シリコンゴムで「鯛Phone」を複製して樹脂を流し込むって作業を、お金を払って知り合いの業者に頼んで。そこから自分で塗装して……すごく手間がかかったんですよ! しかも「鯛Phone」ケースのレプリカはゴム製だから1個、1個微妙なサイズの誤差があって、それを統一させる作業も時間がかかりました(苦笑)。
 今年は多分、「iPhone7」が発売されますよね。「鯛Phone」はiPhone 5Sをベースに作っているんですが、ちょっと前に「iPhone SE」が出たじゃないですか。あれ、5Sと同じサイズですよね。家にまだ在庫が残っているから、誰か買ってくれないかなぁ。

 

明日の第十九回の質問は「Q19.今でも『ガンダムはごはん(主食)』ですか?」です。