第一回のテーマは「機械式腕時計」。近年再評価され、ファッショニスタの腕元を続々と彩っている注目の機構とは?

よく時計の動作音を「チクタク」と表現しますが、みなさんの腕時計は音がしますか? おそらく多くの人の腕時計はほとんど音を立てずに時を刻んでいるはずです。なぜなら世の中に存在する時計は、ほぼすべてと言っていいくらいの割合で「クォーツ式」という電池駆動の時計で占められているからなんです。この「クォーツ式」という時計機構は、静かなモーターで針を動かしたり、ICチップと液晶で時間をデジタル表示するため、音がしないんですね。でも、電池式の時計が生まれる前は、時計はみな、チクタクという音はさておき、独特の動作音がしていました。それが、ゼンマイを動力源として、歯車を組み合わせて作られた「機械式腕時計」なんです。

Men's JOKER WATCH VOL.3より。世の中の高級時計と言われるブランドはほとんどが機械式で、昔ながらの機構を使っています。写真はオメガとIWC。どちらも超名門ブランドです。
Men'sJOKER WATCH VOL.3より。これが機械式のムーブメント(内部の機械)。歯車が複雑に絡み合っています。写真は日本のブランド「リズム」のもの。

実は、みなさんもよく知っている、ロレックス、オメガ、タグ・ホイヤーといった高級ブランドの時計は機械式が大半。一時は時代遅れと言われた機械式時計ですが、今や機械式であるということは一種のステータス。値段もお高めなものが多く、機械式を着けていると、「おっ」という目で見られることもしばしば。(もちろん機械式でも安価なモデルはあります)

で、肝心な使い心地はというと、正直、精度(時間の進み遅れ)は電池式のクォーツ時計に全く歯が立ちません。何百万円もする機械式時計でもだいたい一日で15秒ぐらいは進んだり、遅れたりします。1万円の電池式クォーツ時計だって月に何秒狂うかという程度。それを考えると秒単位でスケジュールを入れている人は(いないとは思いますが)、機械式を買わないほうがいいでしょう。機械式の利点を挙げるとすると、ゼンマイで動くので電池交換が不要、ちゃんと手入れすれば電池式より長く使えるなどがありますが、ぶっちゃけ最大のメリットは、どや顔できるということでしょう。この人違う感は半端ありません。もはや自己満足の世界とも言えるのですが、レガシーな機構のアイテムをわざわざ買うということは、余裕のある証。大人になったらぜひみなさんもチェックしてみてください。

最後に機械式時計の簡単な見分け方を。クォーツ式時計は秒針が一秒ごとに止まっては進み、止まっては進みというふうに動くのですが、機械式は連続して動きます。余裕のありそうな素敵な大人を見つけたら腕元を凝視してみてください。

 

余談ですが時計本「Men'sJOKER WATCH vol.4」を製作中です。
発売日は6月2日。700本近くの腕時計を掲載し、時計を探している人には最適のガイド本になっています。

Vol.3もまだ買えますのでチェックしてみてください。

写真を拡大 表紙は小栗旬さん
写真を拡大 綴じ込み別冊の表紙は乃木坂46の堀未央奈さん。ほかに北野日奈子さん、中田花奈さん、中元日芽香さん、寺田蘭世さんも登場。ちなみに6月2日発売のVol.4は衛藤美彩さん、秋元真夏さん、伊藤万理華さんが登場します。