現在二人のお子さんを持つ、俳優の片桐仁さん。親子の性格は似ているのかどうか聞いてみました。

 

自分に似ていない部分に感心する

写真/花井智子

 似ていますねぇ。特に小学6年生の長男が。
 まず、運動が苦手(苦笑)。そして、集中力がない。畑仕事を一緒にやることがあるんですけど、途中で飽きて穴を掘り始めるくらいですから。「何掘ってんだよ?」って聞くと、「深い穴を掘りたい」って(笑)。意味分かんねぇよ! とツッコミを入れたくもなるんですが、その気持ちわからなくもないんですよねぇ。僕だって子供の頃は、「日本の裏側がブラジルだ」って教えられたら、「じゃあ、このまま穴を掘り続けたらブラジルまで行けるのかな?」とか「マグマに到達するかな?」って真剣に地面を掘りましたから。絶対に無理なのに。そういうところは似ていると感じますよねぇ。

 その反面、「これは俺の性格じゃないな」って感心するところもあるんです。
 この前、長男がバスに乗った時の話なんですけど、途中からお年寄りが乗ってきたのに、それに気づいた若い人たちは席を譲らずにずっと喋っていたみたいなんですね。それで、長男は席を譲ろうと立ったんだけど、「どうぞ」ってひと言が言えなかったらしく罪悪感があったらしいんですね。それがあってから、長男はシルバーシートに座るようになったんですよ。「なんで?」って聞いたら、「お年寄りじゃない人が座れないようにした」って言うんですよ! 我が子ながらいい心がけだな、と。僕にはない社会性があるんだなと思いました。

 あとは、僕に似つかず積極的なところもあるんですよ。チャレンジャーというか、自分が「こうだ」と思ったら突き進むんですね。
 2、3年前のことなんですけど、ある事情があって相手にどうしても伝えたいことがあったらしく。詳しく教えられなくて申し訳ないんですけど、とにかく小学生とかならかなりの勇気を振り絞らないとできないようなことだったんです。でも長男は、「なんでなの?」って直接尋ねたらしいんですね。
 小学生じゃなくても、クラスで目立った行動とかとると恥ずかしかったりするじゃないですか。でも、長男には関係ないみたいなんですね。自分が疑問に思ったことは言っちゃうみたいなんです。その話を嫁から聞かされた時は、「すげぇな、こいつ!」って感心しちゃいましたよ。親バカとかそういうんじゃなくて、ひとりの男としてね(笑)。

 

明日の第二十七回の質問は「Q27.家庭円満の秘訣を教えてください」です。