インテル・長友佑都。彼のすごさはどこにあるのだろうか。スタミナ、走力、体幹、メンタル……もちろんそれらの能力が高いことは間違いない。
しかし、彼と接していてもっとも強く感じるのは「継続する力」がずば抜けていることである。地味な練習、きつい練習。そうしたことに対して黙々と取り組む力が長けているのだ。
事実、累計85万部を超えるベストセラー「体幹トレーニング」シリーズの取材中においても、「(メソッドがいくら良くても)結局、続かなければ意味がない」と長友佑都は「いかに続けられる本になるか」ということに腐心した。
今回は、その著書「長友佑都 体幹トレーニング20」の中から、「継続する」ためのたった一つ方法を紹介する。

目標が続かない人の共通点とは?

『僕が続けられた理由、それは目標がはっきりとしていて、常にそれを言葉にしていたからだと思います。

 僕は常々、夢や目標をはっきりと公言しています。目標を常に意識できていることが自分自身を鼓舞し、『今日はやりたくないな』という日でも『トレーニングに取り組もう』というモチベーションとなりました。そして気付けば、僕の生活の中のルーティンとして定着していったのです。目標への強い気持ち、信念があればあるほど、トレーニングに前向きになれ、結果、続けることができたともいえます。

なかなかトレーニングが続かないという人を僕もたくさん見てきました。彼らに共通するのは、目標がはっきりしないことにあったように思います。

『もっと上手くなりたい』『日本代表になりたい』などといった向上心はあっても、それをはっきりと意思表示できていなかったように思うのです。」

――「今年こそは」「今回こそは」……そう意を決して取り組み始めても、ついやる気を失ってしまったり、「明日から頑張ろう、今日はいいや」と自分に甘えてしまう人も多いはずです。目標をしっかり持つだけで本当に続くようになるのでしょうか。

「僕は、メンタルを確実に具現化するために、どういう目標を実現したいか、実際に“書く”こと、そしていつもそれを“見て”から取り組み始めることをおススメします。
 僕が続けてきた「体幹トレーニングを継続する」ことを例に挙げてみましょう。
『当たり負けしない体を手に入れたい』『5キロ痩せたい』『魅力的な体を手に入れたい』『好きなあの人に好かれたい』……。目標はなんでもかまいません。それをはっきりと意識する、そのために“書く”こと、常にそれを“見る”が重要なのです」

想像できることは実現できること

「また実現した後の自分を想像することも大切です。
 断言できます。『想像できることというのは実現できること』なのです。
 実現したい目標を書いてください。そしてそれを見ながら未来の自分を想像してください。必ずや、続ける意欲が湧いてくるはずです。」

「世界一のサイドバックになる」
 そう目標を立てた長友選手はそれを常に意識し、インタビューなどで公言してきました。それは自分にプレッシャーをかけるためでもあったと言います。そしてくじけそうなとき、今日はやりたくないな、と感じたときは、その目標を書いた紙やインタビューを見直し、世界一のサイドバックを実現する未来を想像していったのです。

 まったくの無名時代、22歳で立てたその目標はその5年後、現実のものになっていきます。世界最高の大会と言われるチャンピオンズリーグで優勝を果たしたインテル・ミラノのサイドバックとして活躍するのです。
「継続の技術」は心のなかにあります。その心を動かすために「書く」「見る」「想像する」こと。
 今シーズン、出場機会に恵まれない長友選手ですが、それでも自身を向上させるために「継続」することだけはやめていません。
<「長友佑都 体幹トレーニング20」より再構成>