26歳まで彼女がいなかったという片桐さん。今の若者に多い「彼女(彼氏)は必要ない」という恋愛観についてどう思われますか?

 

僕はやっぱりずっと彼女が欲しかった

写真/花井智子

 それ、僕に聞いちゃいます? 26歳まで彼女がいなかったのに??
 インターネットとか新聞でもアンケートをとっているみたいですけど、今の20代、30代の男性って「別に彼女なんていらない」と思っている人が多いみたいですよね。もっと言えば、女性との関係も望んでいないらしいじゃないですか。
 僕は若い時、彼女欲しかったですもん! 女性と関係を持ちたかったですもん!! そりゃあひどかったですから、芸人になりたての頃なんて(苦笑)。

 今でも覚えていますよ。渋谷にシアターDってお笑いのライブハウスがあるんですけど、そこは舞台が狭いんですね。だから最前列の人は芸人を間近で見ることができるんですけど、女性からよく「キモ〜い」って直接言われていましたから。あるコントで雪駄を履いたら「足の指の毛が気持ち悪い!」って……。さすがに「知らねぇよ!」って心の中でツッコミを入れましたからね(笑)。ほんと、あの空気は忘れられないです。
 だから、長い間、彼女がいないとか、女性とお付き合いしたことがない男性の気持ちは分かるつもりです。自分がそうだったから。
 周りに自分だけ彼女がいなかったりすると恥ずかしい気持ちが芽生えるし、勇気を出して頑張って、好きな女の子とかに告白してもフラれたりすると卑屈にもなりますよ! そういうのが何回か続いたりすると、「一生彼女なんていなくたっていいし」って思いたくもなるんじゃないですか。恋愛に対して対抗意識を持っちゃうというか、「くだらない!」とか、変な自意識を出しちゃうというか。そういう感情が出てきてしまうのは仕方がないことだと思うんですよね。

 嫌でしたから、若い時。お笑いの現場に行くと、だいたい彼女がいない人間は僕だけで、周りからよく突っ込まれていましたからね。打ち上げとかで、「お前、童貞なん? ホンマに?」みたいなノリで関西出身の芸人にはいじられるし……。みんなは悪気があって言っているわけじゃないのは分かっていたんですけど、やっぱり「自分だけ」っていうのが恥ずかしかったし、コンプレックスもあったと思いますよ。
 でも! そんな人間でも彼女はできるんです。結婚だってできるんです。父親にだってなれるんですよ!! 「有名人だから当然じゃん」と思うでしょ? いやいや、そんなの関係ないですから。僕はやっぱりずっと彼女が欲しかったし、異性に対してそれなりにチャレンジしてきましたから。「俺なんて」とか卑屈にならず、自分に正直に生きたほうが楽しいじゃないですか!

 

明日の第二十九回の質問は「Q29.今後、どのような『片桐仁』でいたいですか?」です。