「五感を通して世界を語り、五感を通して世界を見ると、こうなります。」

———呉智英(帯推薦文)

 

生きる幸せの本質とは何か? 幸せな人生を送る秘訣とは何か?

「人間本来の豊かな五感を取り戻すこと。そして五感を磨くことです」

「感覚の可能性を広げれば、人生の幸福感は深まる。その鍵が『想像力』なのです」

大学や市民講座で大人気の哲学講師・加藤博子、初の著作。

「世界をよく見て聴いて嗅いで味わって触れてみることが、私たちが死の床まで携えてゆくことのできる至福のよろこびを構築してくれるでしょう。五感の哲学という試みは、ものごとをただ抽象的に考えるのではなく、自分の身体感覚を敏感にして、まずは身体全体で世界から降り注ぐシャワーを感じてみることです。この一度きりの人生を豊かに生き切って、この世を味わい尽くして、あの世に旅立つ道を辿ることが、本書のテーマです。」(本文より)

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タイトル:『五感の哲学 人生を豊かに生き切るために』
著者:加藤博子
発売日:5月10日
判型・頁数:新書判・240頁(ベスト新書)
定価:本体830円+税
ISBN 978-4-584-12511-3

〈主な構成〉

★序章 五感の危機、危機の五感

今を生き切るために/ひとりだけの哲学/人生の孤独者として

★第一章 味覚~命にかかわる美味しさ

美味しい体験のために/頭で食べている私たち/味わいの一期一会/身体は何を食べたいのか/柳田國男と食の近代化/破壊のかまどetc.

★第二章 嗅覚~懐かしさは香りとともに

微かな兆しを嗅ぎつける/近代化・文明化=無臭化・芳香化/匂いが心を育ててゆく/香りが記憶を呼び覚ますetc. 

★第三章 触覚~内と外に微風を感じて

やわ肌で触れもせず/抱擁の安心感/添い寝は甘やかしか/接触して伝わる力/魔よけとしての結び目/不感症、無痛症/探り当てる触覚etc. 

★第四章 聴覚~心を震わせてみて

変わりゆく聴こえ方/喧噪のシャワーを浴びながら/音がもたらす静けさ/音楽の好みと階級/聴きたいように聴こえる空耳/音で気持ちが操作される/ラジオでは嘘がつけないetc. 

★第五章 視覚~未知の光景を見たい

目を疑う世界/何が見えなくなっているか/見たい風景とは何か/見ない儀礼と冷たい無視/死者が動いている世界/植物の動きを見るゲーテ/見えすぎることは何をもたらすのか/時間をかけて見つめることetc. 

★第六章 五感の融合~開いて閉じて思い出して

ありあわせで作る真夜中の幸福/「これくふて茶のめ」/聖なる場所/大腸の反応/変化を感じて体調を乱す/決まり事から解放されて/後ろめたさの快感/瞑想、水の如しetc.

★終章 こころの温泉~癒やしではなく未知を求めて

 

【著者プロフィール】

加藤博子(かとう ひろこ)

1958年生まれ。新潟県出身。文学博士(名古屋大学)。専門はドイツ・ロマン派の思想。大学教員を経て、現在は幾つかの大学で非常勤講師として、美学、文学を教えている。また各地のカルチャーセンターで一般向けにやさしい哲学講座を開催し、特に高齢の方々に、さまざまな想いを言葉にする快感を伝えている。閉じられた空間で、くつろいで気持ちを解きほぐすことのできる、「こころの温泉」として人気が高い。さらに最近は「知の訪問介護」と称して各家庭や御近所に出向き、文学や歴史、哲学などを講じて、日常を離れた会話の楽しさを提供している。本書は初の著作。