ほとんどの人が気づいていない遅発型フードアレルギー最新事情
 

いつもだるくて疲れている、頭痛がする、肌あれがひどい、腰が痛い、よく眠れない、下痢や便秘がち、日中眠くて仕方がない、イライラしやすい、憂うつな気分が続くといった不調は、誰しも体験することだろう。一時的なものであれば心配ないが、ずっと続くようなら、それはあなたが毎日食べているものが原因かもしれない。

 

そんな驚くべきフードアレルギーの最新事情を、三番町ごきげんクリニック院長の澤登雅一さんに聞いた。

 

「一般的にフードアレルギーと言われているのは、卵や牛乳、そば、えびやかになど、アレルギーの原因である食べ物を口にすることで発症し、じんましんが出たり、唇が腫れ上がったり、呼吸が苦しくなり、ひどい場合には命に関わることもあります。これらは食べてすぐに症状が出るので、即時型フードアレルギーと呼ばれています。ところが、欧米の最新の研究で、食べてすぐに症状が出ない、また、症状が多岐にわたるため、ほとんどの人が気づいていない潜在的なアレルギーがあることがわかりました。食べてから数時間、遅い場合には数日後に症状が出ることがあるので、〝遅発型フードアレルギー〟と呼ばれています」

 

食べてすぐに症状が出ないというのもやっかいだが、便秘や下痢、腹痛など消化器症状以外に、イライラしやすい、うつっぽくなる、集中力が低下する、肌あれ、鼻水や鼻づまり、尿のトラブル、筋肉痛や関節痛、慢性疲労、倦怠感、口内炎、むくみ、頭痛などさまざまな症状が出る。これらは日常的に出やすい不調なので、食べ物が原因であることがわかりにくい。さらに、症状がひどい場合には、腸粘膜が破綻する〝リーキーガット症候群〟というやっかいな症状のケースもみられる。

 

澤登さんは日本でもこの遅発型フードアレルギーが増加していると言う。

 

「メディカルライフ研究所の調査では、日本の成人の7割以上がなんらかの不調を自覚しています。世界でも健康長寿の国と思われている日本ですが、病気というほどではないけれど、健康でも元気でもない人が大多数を占めているのです。私はこうした慢性的な不調を抱えている方のなかには、遅発型フードアレルギーが原因のケースが少なくないと推察しています。私のクリニックでは7年ほど前から遅発型フードアレルギーの検査を実施していますが、ここ3年ほどで需要が急激に増え、これまでに1300人ほどの患者さんが受診し、7割以上にアレルギー反応がみられました。その多さに驚いています」とのこと。

 

遅発型フードアレルギーは従来のアレルギーとメカニズムが異なる。血液中のIgG抗体を調べるアレルギー検査を受ける必要があるが、日本では保険適用となっていない。検査を受けられる医療機関が限られているため、一般的なアレルギー検査では指摘されずみつかりにくい。遅発型フードアレルギーを発症しやすい食生活や、陥りやすい不調をまとめたので、それらをチェックしてみよう。

 

基本的に、遅発型フードアレルギーは同じ食べ物を続けて食べていると発症しやすい。ふだん好んで食べているものがアレルギーのきっかけとなることが多いというから悩ましい。

 


遅発型フードアレルギーチェックリスト
□ 卵をほぼ毎日食べる
□ 乳製品をほぼ毎日食べる
□ 食事のメニューがいつも一緒である
□ 毎日欠かさずに食べる食べ物がある
□ 好き嫌いが激しい
□ 最近になってよく食べるようになった食べ物がある
□ 特定の食べ物・飲み物で消化不良を起こす
□ 肌あれや湿疹がよく出る
□ 花粉症、ぜんそく、アトピー性皮膚炎などのアレルギー症状がある
□ 鼻水、鼻づまりなどの症状がある
□ 便秘、下痢などをよく起こす
□ むくみや冷え症がある
□ 日中によく眠気をもよおす
□ イライラや集中力の低下がよく起こる

※「食生活」「体調」それぞれ2つ以上当てはまる場合は、遅発型フードアレルギーの疑いあり。

 

監修:澤登雅一さん
三番町ごきげんクリニック院長
1992年東京慈恵会医科大学卒業後、日本赤十字社医療センターで勤務。アメリカの最新情報を取り入れ、病気にならないための医療を実践。