身近に起こる腸のトラブルにはいくつかのパターンがある。自分の腸の性格を知ることで、いつまでも若々しい腸内環境を維持することができる。
増え続ける腸の病気は生活環境の乱れが原因

「腸を整えることはアンチエイジングにつながっていくんです。だからこそ腸環境が大事なのです」

株式会社バイオバンク統括部長の高畑宗明さんはそう力説する。高畑さんは大学時代、食生活の乱れなどから肌が荒れ、母親が送ってきた酵素を飲んだところ肌が改善。酵素の力を確信し、大学院で文系から理系に転進して酵素について学んだ。

そこで酵素と腸内環境の関係が健康に重要な役割を果たしていることを発見し、腸の問題にも注目していった。そんな高畑さんが唱えているのが「腸のトラブルには6つのタイプがある」ということである。

「ストレス腸、冷え冷え腸、出口ストップ腸、夜ふかし腸、型くずれ腸、食事トラブル腸の6つです。いずれのタイプにも共通するのは、現代社会の食事や生活環境の乱れが根底にあることで、それによって腸の病気も増えています。大腸がんはここ24年で2倍以上に増えており、潰瘍性大腸炎、クローン病、過敏性腸症候群なども近年増え続けています」

シニア層に多いのは、自律神経のコントロールがうまくいかないことで便意を感じなくなりがちな「出口ストップ腸」、筋力が衰えてぜん動運動が停滞しがちな「型くずれ腸」で、症状としては、排便に時間がかかる、便の量が少ない、スッキリ出ない、お腹がポッコリしてしまう、出ない日が長く続くなどがあるという。まさに、加齢と腸トラブルは密接な関係があるのだ。

「どのタイプであっても腸の環境が乱れてしまうと腸内の炎症が進み、毒素や有害菌の体内への感染が起こりやすくなります。また悪玉菌が増えてしまうとアンチエイジングに関わるポリアミンや酪酸などの物質をつくる微生物が腸内で減ってしまうので、加齢が進んでしまう。ですので、どのタイプのトラブルにもならないことがアンチエイジングへの近道なのです」

ただし、加齢によって腸のトラブルが発生しやすくなるのは避けられない。脳の働きが衰えてくると、神経バランスが乱れがちになり、ぜん動運動がうまく働かずに便秘や下痢になりがちになるからだ。

また、年齢とともに食事摂取量が減るため、食事の偏りによって腸内環境が悪化する「食事トラブル腸」になりやすい。また、睡眠時間が乱れがちになると「夜ふかし腸」のリスクが高まり、腹筋力が弱まったり運動不足になると「型くずれ腸」になりやすい。

では、シニアになったら腸のトラブルは諦めなければいけないのかといえば違う。100%防ぐのは難しいにせよ、トラブルになりにくくすることはできる。

腸内酵素のパワーを最大限活かして腸内環境を整えるには、「和食を選ぶ」「発酵食品を食べる(納豆、味噌など)」「良質な油脂を取り入れる(オリーブオイルや亜麻仁油など)」「抗菌・減菌しすぎない」の4つを実践するとよい。

若返りたければ、まずは腸の改善だ。