「しまかぜ」  

 

乗客のニーズに応えたサービスが大好評
「しまかぜ」(運行会社:近畿日本鉄道)  

観光特急「しまかぜ」は、近鉄が「乗ること自体を愉しめて、何度でも乗りたくなる列車を」と3年もの年月をかけて完成させた「最高のおもてなし」列車だ。開発にあたっては、特急の乗客や伊勢志摩の観光客1万数千人にアンケートを実施し、鉄道車両とは縁のなかった女性社員も多数参加。パウダールームや掘りごたつタイプの和室などを備えた、これまでにないくつろぎの列車空間が誕生した。運行開始と同時に爆発的な人気となり、2年あまりたった現在も、指定券は連日発売と同時に売り切れが続いている。

列車は6両編成。乗車すると、そこは床に天然御影石を敷き詰めたエントランスだ。志摩の海をイメージしたブルーグリーンの壁と、天井の照明からこぼれる明るい光が開放感を演出している。1、6号車のエントランスには、自由に使えるロッカーも備えている。 

1、6号車は、床が一般車両よりも72cm高いハイデッカーの展望車両。最大の魅力は、6枚の大型ガラスを使った多面体の前頭部から眺める前方車窓だ。座席横の窓も天井までカーブし、抜群の眺望を愉しめる。2、5号車はハイデッカーではない一般車両だが、窓がひじ掛けの下まで延び、視界いっぱいに車窓風景が広がる。 

運行開始以来、多くの乗客から絶賛されているのが、疲れ知らずの本革シートだ。3列配置のプレミアムシートは頭まですっぽり収まる「ゆりかご式シート」で、前の座席との間隔は125cmと新幹線のグリーン車よりも広い。電動リクライニング機能やレッグレストを備え、腰の支え部分も無段階に調整できる。身体全体をシートが包み込むように受け止め、マッサージ機能のようなリラクゼーション機能も備えるなど、一度座ると立ち上がりたくなくなるほど座り心地がよい。

4号車(※)にある個室は和風と洋風の各1室しかなく、「しまかぜ」の中でも最高のプラチナチケット。広々としており、家族旅行にお勧めだ。3号車(※※)は、誰でも利用できる2階建てのカフェ車両。1、2階とも海側を向いたカウンター席で、沿線の食材を使った温かい料理を味わえる。営業開始直後に満席となるが、伊勢市駅や宇治山田駅で降りる人が多いので、伊勢市駅の到着前くらいが狙い目だ。運がよければ、鳥羽の海を2階のカフェ席から眺められる。4号車の個室利用者ならルームサービスも可能だ。 

2時間余りで下車するのがもったいなく思えるほど快適な「しまかぜ」。乗れば乗るほど、日本の鉄道のすばらしさを実感できる。

 
*近鉄名古屋便は3号車 **近鉄名古屋便は4号車