リゾートしらかみ 青池編成 撮影/伊藤岳志

 

日本海の変化に富んだ絶景が続々と車窓を彩る
「リゾートしらかみ」(運行会社:JR東日本)

 

 JR五能線は、JR奥羽本線の東能代駅から川部駅を結ぶ全長147.2kmの非電化単線路線。このうち八森付近から鯵ヶ沢付近までの、約80kmにもおよぶ区間で海を望むことができる。また海岸線の造形もバラエティー豊かで、穏やかな砂浜から荒々しい奇岩、そして千畳敷と呼ばれる広大な平磯まで、ありとあらゆるオーシャンビューを楽しむことができるのだ。

 この絶景路線を堪能するために生まれた列車が「リゾートしらかみ」である。景色を楽しむための大きな窓や快適な車内設備を持ち、様々な車内イベントが実施されているのも人気の秘密だ。 編成両端の先頭車には、前面展望が楽しめるフリースペースの展望ラウンジが設けられており、ここは車内イベントの会場にもなる。それでは秋田発の下り列車を例に、「リゾートしらかみ」の車窓の見どころを解説しよう。 

列車は秋田出発後しばらく奥羽本線を走行し、五能線に入るのは東能代から。 その後八森を過ぎたあたりから、進行左手にいよいよ日本海が見え始める。まず最初のビューポイントは、岩館~大間越間の海岸線。荒々しい岩場を断崖上から眺める五能線屈指の絶景スポットで、列車も徐行してくれるのでじっくり景色を眺められる。次は十二湖~陸奥岩崎間のガンガラ穴。美しい入江の中に小山のような岩礁が点在するビューポイントで、かつて海賊が船や財宝を隠したと言われる大きな横穴の空いた岩がその名の起源だ。 

車窓のハイライトは、深浦~広戸間の行合崎付近。エメラルドグリーンの日本海にそびえる奇岩群の迫力は、乗客が必ず歓声を上げるほどだ。またここは五能線屈指の列車撮影ポイントでもある。岩礁帯をバックに走る列車を国道付近から手軽に狙うことができるので、ぜひチャレンジして欲しい。 

その後もオーシャンビューは続き、追良瀬~驫木間では、人を寄せ付けない険しい海岸線ギリギリを走行。2、3号で次に停車する千畳敷は、駅の目の前が名勝の千畳敷海岸。ここで列車は15分停車し、その間に海岸を散策できるというサービスが実施される。

 残念ながら鯵ヶ沢で日本海とはお別れとなるが、お楽しみは続く。鯵ヶ沢~五所川原間では津軽三味線の生演奏(1、2、3号で実施)を、また陸奥鶴田~川部間では、津軽弁「語りべ」の実演(3、4号で土休日に実施)といった車内イベントが行われ、旅を盛り上げてくれる。また天気が良ければ、津軽富士こと岩木山が、川部付近までずっと車窓に寄り添ってくれる。