夏のレジャーを満喫するために知っておきたい法律の第3弾。今回は、夏休みの取り方にまつわる疑問について、アディーレ法律事務所に伺いました。
 

Q 夏休み期間中なのに、「緊急呼び出しに対応できるようにしておけ」って…そんなの夏休みじゃない!法律違反じゃないの?

「労働契約上、労働義務がある日を労働日、労働義務がない日を休日といいます。時間外労働をさせる場合や法定休日に労働させるためには36(サブロク)協定を締結し、労基署に届け出る必要があります。これらの手続きを経ていれば従業員を休日に労働させることは問題ありません。

 ただし、休日に突然電話をかけて休日労働を命令することまでは認められないでしょう。会社は業務命令を原則として自由にすることができますが、
(1)業務上の必要性のないもの、
(2)不当な動機・目的からなされているもの、
(3)従業員に著しい不利益を負わせるもの、は権利の濫用として無効となります。

 従業員も休日には予定を入れているでしょうから、休日に突然電話をかけ、出社を強制させることは、(3)従業員に著しい不利益を負わせるものとして無効です。もちろん、従業員が任意に応じて出社することは問題ありませんので、出社できるかを電話で確認するのは許されるでしょう。
 一方、緊急の呼び出しに対応できる状態で待っていなければならない日は、休日とは言えません。そのような場合には、具体的な業務をしていなくとも、労働時間とみなされる可能性もあり、企業としては賃金の支払を免れることができないと考えられます。
 緊急の呼び出しに対応しておかなければいけない時間が労働時間とみなされるわけですから、それが週法定時間を超えていれば25%以上の割増賃金が、法定休日に労働させるのであれば35%以上の割増賃金が発生します。実際に、緊急呼び出しに応じた場合も同様の割増賃金が発生します」(アディーレ法律事務所・岩沙好幸弁護士)

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