嫌でも日本に大きく影響を与えるアメリカ大統領選挙。今、アメリカでは何が起きているのか? そもそも大統領選挙とはどういうものなのか? 主要なアメリカ大統領を採点しながら、日米史を振り返る、絶賛発売中の『大間違いのアメリカ合衆国』。その中でも基本的なアメリカの国体を倉山満先生に斬っていただきます。

アメリカはいまだに刀狩りが行なわれていない!?

 大まかにざっくり言うと、アメリカは「織田信長で止まっている国」「豊臣秀吉以前の国」です。どういうことかと言うと、アメリカは「織田信長が幕府を開いたら、こうなる」という国だからです。さっぱりわかりませんね。だと思います。一つひとつ説明しますので、ご安心を。

 「銃を持つことが人権だ」とか、「democracy with a gun」(「銃と共にある民主主義」)と言って、法の支配のための市民の武装解除すらできていませんし、する気配もありません。
    逆に、市民が「これがアメリカの伝統であり、誇りであり、絶対にこの権利は奪わせないぞ」という動きが強まっていて、市町村によってはオープンに銃を持つことが義務の町もあるくらいです。

 さすがに日本の室町時代ほど混沌とはしていませんが、豊臣秀吉の「刀狩」以前の段階なのです。

 『ビバリーヒルズ高校白書』というドラマにも描かれていたように、アメリカ人の理想の家は丘の上にあって、壁に囲まれています。

 アメリカ人は誰に襲われるか分からないという恐怖感が建国の本能なので、見晴らしの良い場所で、自分の土地を壁で囲んで守り、さらに銃を持って、自分の身は自分で守れることが市民の証という世界観です。

 日本の壁がない文化とは対照的です。