早くからその才能を見出されていた

プロ一年目プロ初安打の打席

 2016年のカープの勢いを象徴する選手の一人が、プロ入り4年目・21歳の鈴木誠也だ。鈴木はケガの影響で開幕こそ二軍スタートとなったが、4月5日に一軍に昇格すると5月にはライトのポジションを奪った。そして交流戦では2試合連続サヨナラ本塁打、3試合連続決勝本塁打という神がかり的な活躍を見せ、初のオールスター出場も果たした。野村謙二郎氏の著書『変わるしかなかった。』の中に、鈴木の成長が読み取れる1つのエピソードが記されている。

「2014年はとにかく多くの選手を試した。二軍の練習場がある由宇にも何度も足を運んだし、僕が顔を出すことで『監督がきてるから入れ替えがあるのか?』と選手たちのモチベーションを煽ることも期待した」

 鈴木は野村氏がカープ監督4年目の2013年にドラフト2位で入団。1年目から二軍でヒットを量産すると、9月には1998年の東出輝裕(現一軍打撃コーチ)以来となる高卒野手ルーキーでの一軍昇格、初安打をマーク。野村氏はカープ監督時代、菊池涼介、丸佳浩を打線の主軸に育て上げ、投手では中崎翔太、戸田隆矢など多くの若手を起用した。そして鈴木もそのなかの一人の選手だった。

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