阿部勇樹、水野晃樹、中村憲剛……そして会社員、学生。
オシムに聞きたかったこととはーー? 質問を全文掲載!

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 現役サッカー選手から一般の社会人、学生までがいま、オシム氏に聞きたいこと、それに答える形で刊行されたイビチャ・オシム著「急いてはいけない」。好評につき、その質問を全文掲載します。
 果たしてオシム氏の答えはーー。

〈質問一覧〉
◆(35歳・サッカー選手/阿部勇樹) 
 
ジェフ(ユナイテッド市原・千葉)のときに試合前のミーティングで「この試合はこういう展開で進んでいく」のようなことを話したときに、そのゲームプラン通りにいく試合が多々あった。予測はしていたとは思いまますが、試合をどんなふうに見ていたのかを教えてください。
 先を見据えて、今後の日本のサッカーを含め世界のサッカーがどんなふうに変わっていくのか、ご意見を聞きたい。

◆(31歳・サッカー選手/水野晃樹)
『昔のプレースタイルを追い求めるのを止め、新しいプレースタイルを確立した方がいいのでしょうか?』
 ここ数年、自分のパフォーマンスが上がりません。以前のような強引な突破からのクロス、ドリブル、シュートに自信を持てないため、理想とするプレーとは違う選択をしてしまいます。
 あの頃のプレースタイルを取り戻すために、アジリティやクイックネスのトレーニングに多くの時間を費やしているのですが、なかなか思う通りになっていないのが現状です。
 昔のようなプレースタイルを追い求めるのを止め、新しいプレースタイルを確立した方がいいのでしょうか?
 私は悩んでいます。
 オシムさん、あなたにもう一度会いたいです。しかし、今の自分のプレーでは会わせる顔もないです。自分が納得できるプレーができるよう今まで以上に努めます。いつの日か胸を張ってあなたに会えるように。

(34歳・サッカー選手/佐藤勇人)
 オシムさんへの質問はいつも難しいです。聞きたいことはたくさんあるのに、変な質問はできない、というプレッシャーがあります。
 それで、ずっと知りたかったこと……、きっと教えてくれないだろうけど、質問をしてみます。オシムさんはいつもカバンを持ち歩いていたんですけど、何が入っていたのでしょうか。ジェフのときも、代表のときも持ち歩いていた、ハンディサイズの黒い、角がピシッとしたカバンです。きっと、相手のデータや僕たちのデータが書いてある資料が入っていたのかなと想像するのですが。
 オシムさんはメモをするくらいなら、頭に入れろと常々言われていました。だから、メモではないのかな、とも思っています。この言葉に関してよく覚えていることがあります。S級ライセンスの講義がジェフのグラウンドで開催され、オシムさんが講義をしていたときのことです。横でオシムさんが言うことを聞いていたのですけど、指導を受けている人たち─今は、Jリーグで監督をされている人が何人もいたのですが─が、その話をメモに取ろうとしたら、「まず、そんなことは必要ない、君たちは練習場でいちいちメモを持って選手に指導するのか」と言われていました。そして「頭で覚えろ」と。
 オシムさんに出会って僕は言葉の重要性を知りました。そして、すべての行動にメッセージが込められていることに気付きました。若いうちに、出会えたことを感謝します。

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