食生活に生活習慣、そして病気治療…。
体に良いと言われていることが、
実は健康寿命を脅かしているかもしれない。
そんな通説の真偽を秋津壽男医師が解説する。
 

【食生活編】
Q.1日3食、規則正しく食べるようにしている

A.体の声を聞き、必要な量だけを食べる

 規則正しく食べることが健康を維持するとはよく言われる。
「肥満の隠れ原因です。時間や回数を決めずに、お腹が空いたら食べ、空腹感がおさまったら静かに箸を置くことです。それができたら遺伝的、体質的に太る人は適度に太り、痩せ型の人は適度に痩せて、理想的な体型と健康が維持できます」。
 空腹感がないのに時間だからと食べたり、もったいなからもう少し、という食べ方をするとカロリーが余り、そのまま体脂肪となる。つまり、体がエネルギー不足のサインを出した時に必要な分だけ補給するのが、生活習慣病の大きな原因である肥満を防ぐことになるのだ。

 

 

 

Q.コレステロールが気になるので、卵は1日1個に控えている

×A.控えたところで数値にさほど影響しない

「コレステロールの8割は体内で作られます。ですから現在は、口から入る残りの2割は無視しても大丈夫だと言われています」。
 コレステロールは細胞膜を作り出す重要な成分。肝臓で合成されると血液で全身に運ばれて利用される。この時点では何ら悪影響を及ぼさないが、余ると酸化して血管に付着し、動脈硬化を引き起こす悪玉コレステロール、LDLになる。細胞膜などに使われたものがHDL、善玉コレステロールであり、回収されて肝臓で再生される。だから摂取量は減らさなくてもいいのだ。

取材・文/松尾直俊