第2回
『モンスターハンター』シリーズ part①
(2004~/カプコン)

シリーズ最新作となる『モンスターハンターストーリーズ』

 10月8日、カプコンは『モンスターハンター』(以下、『モンハン』)シリーズ初となるRPG『モンスターハンター ストーリーズ』を発売。初週売上14万本を記録し、週間ソフト&ハードセルスルーランキング(メディアクリエイト調べ)では堂々の1位を獲得した。

『モンハン』シリーズは計33作品・総販売数量3800万本を出荷する(2016年9月末現在)、カプコンを代表する人気シリーズのひとつだ。『モンハン』を大ヒットコンテンツへと成長させた要因はどこにあるのか? 同社・辻本良三氏(『モンスターハンター』シリーズプロデューサー)と藤岡要氏(『モンスターハンター』シリーズ世界観ディレクター)に、『モンハン』誕生秘話とヒットの要因を尋ねた。


 ◆ネットが今ほど身近ではなかった時代 

『モンハン』シリーズの記念すべき第1作目『モンスターハンター』が発売されたのは、04年3月11日のことだった。

カプコンの名物プロデューサー・辻本良三氏

辻本P 2000年頃だったかな? 僕と藤岡さんはアーケードゲームを作る部署にいたのですが、その部署でもコンシューマー(家庭用ゲーム)を作ろうという話がありました。当時、すでにパソコンではネットワークを利用したゲームが存在していて、これをコンシューマーでも手掛けないといけないという会社の方針があったのです。

 このとき、カプコンが立ち上げたのは3タイトル。1つ目はレースゲームの『アウトモデリスタ』、2つ目は既存シリーズのオンライン版『バイオハザード アウトブレイク』、そして3つ目が『モンスターハンター』だった。

辻本P その時、僕は『アウトモデリスタ』のメインプランナーをしていたのですが、当時はPS2(PlayStation2)にもモデムがなかった時代で……。

シリーズ当初からディレクターを務める藤岡要氏

藤岡D ハードディスクも外付けでしたからね。

辻本P 「光回線」なんて言葉もなかったんじゃない?

藤岡D 僕もその都度、電話線を差し替えていました。

辻本P ゲームを作っていた僕らでさえ、ネットワーク設定の仕方がわからない状態。でも、今となればそんな時期から手を付けられたのはすごく大きな財産になったと思います。

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