先日の鳥取の「震度6弱」の地震のニュースを知るや、次は私たちの街にも……来ると、「無意識」に恐怖した方々は多いのではないでしょうか。そこで私たちは、同書の刊行を踏まえ、来るべき「大地震」に向け、「命を守るために」何を知るべきなのか、要点を整理していきます。

阪神・淡路大震災[未公開]5036人の死体検案書データ

 人々の記憶は風化しますが、記録は風化しません。いや、大地震が起こるたびにあの記憶はよみがえるようです。

 本年10月21日に鳥取を襲った「震度6弱」の地震。4月14日に熊本を襲った「震度7」の地震。2011(平成23)年3月11日に起きた東日本大震災の「震度7」。そして21年前のあの日……。

 1995(平成7)年1月17日午前5時46分。兵庫県南部に「震度7」の地震が発生。震源地は淡路島北部。「阪神・淡路大震災」です。

1995年1月17日御屋敷通り周辺の航空写真。
写真提供:神戸市
 

 都市直下地震として6434人(関連死を含む)の命が奪われました。NHKスペシャル「震度7」取材チームは当日亡くなった5036人分の「検案書」のデータを入手。そこには医師が死亡を確認した際に、性別、年齢、死亡場所や死因、死亡時刻などが詳細に記されたいました。

 「本当にこんなものが残っていたとは……」(本文より)  

「死亡時刻」が分かることに取材班は大きな「発想」が芽生えました。つまり、「時間の経過」とともに、どのように一人ひとりの命が奪われていったのか検証できることに気づいたのです。この検案書のデータに44万棟の建物被害の記録や当日発生した205件の火災の記録、道路や救助隊の動きの記録などを「クロス分析」を行い、NHKの最新技術である「データビジュアライゼーション」で可視化に成功。こうして、本年1月17日の放送、NHKスペシャルの番組が大きな反響を呼びました(放送から9か月後、番組は「書籍」へと発展いたしました)

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