「日露戦争」での“日本の勝利”が白人たちの度肝を抜いた!

欧米列強の東アジア進出に抵抗できた国は日本だけだった・・・

モノ申す! ナルホド!
「歴史戦」が苦手な日本が、弱肉強食の国際社会の中で生き残っていくためには、冷静に歴史を検証し、他国がどう日本をみているのかを知る必要があります。人気論客二人(高山正之×川口マーン恵美)が語る、日・米・独の歴史。新刊発売記念・短期連載第2回目のテーマは、『欧米列強の脅威に対抗した日本』です。

欧米列強の東アジア進出に抵抗できた国は日本だけだった・・・

髙山 19世紀、「白人の支配」は東アジアにも迫ってきました。

川口 当時の日本は、その深刻さを十分わかっていたので、必死で頑張った。

髙山 まず、「日露戦争」の勝利が白人たちの度肝を抜いたんだ。

川口 植民地支配下にあったアジア人が大喜びしたと言いますね。

髙山 そして、ロシアの次に日本に敗れるのがドイツです。第一次大戦では、日本は連合国側で参戦しましたが、重要になるのは中国の青島に駐留するドイツ軍との戦闘ですね。

 ドイツ側は青島要塞に「タウベ」という飛行機を持っていて、空から偵察して日本軍に楽勝できると思っていた。ところが、日本側も飛行機を引っ張り出してきて空中戦もやった。結局、冗談みたいに1週間くらいで近代的な青島要塞を陥落させてしまった。

 面白いのが、第二次大戦を含めて、日本が欧米諸国の要塞を攻撃する戦闘では早いうちにカタをつけてしまったことです。コレヒドール島戦もそうだし、バンドン要塞戦もそうだし、シンガポール要塞も短期間に攻略しました。

川口 それはそうでしょう。日本軍は日本人が戦っていましたから。欧米の国は、他人に戦わせていたでしょう。差が出るのは当たり前。

髙山 そうだろうね。また、そのちょっと前に「義和団事件」(1900〜01年)がありました。列強の半植民地みたいにされて不満を持っていた中国民衆が各地で欧米人を襲撃した事件ですが、ドイツも山東半島に利権を持っていた。

 ところが、ドイツ人は現地で酷いことをしていた。ドイツ人牧師が地元のお寺をぶっ壊して全部キリスト教会にしてしまうとか、手荒なことを散々していたのです。

 それに怒った現地住民が、ドイツ人に襲いかかりました。これに義和団が乗っかって、キリスト教徒を皆殺しにしていった。家を覗いて、キリスト教徒だったら殺していく。最後は「済南事件」(1928年)で日本人がされたのと同じように、胸をかっさばかれ心臓を食われたりした—。

川口 そんなことをしているから、アジアの植民地化を正当化しようと思って作ったプロパガンダの「黄禍論」が、本当のものとなってきます。「黄禍論」はドイツ語でもフランス語でも「黄色い危険」。「論」などという言葉は日本人がくっつけたのでしょうか、見当たりません。

ドイツの皇帝ヴィルヘルム2世は、お抱え画家に、「ヨーロッパの民よ、君たちの聖なる財産を守りたまえ」という絵を描かせています。遠景にブッダが浮いていて、それを倒すために天使がヨーロッパ人を導く—。

髙山 しかし、黄色人種でも日本人はあまりに強かった。白人たちに、日本人を相手にして戦ったら「死ぬだけ損」と思わせるほどでした。それでいて、日本軍は「統制されていて礼儀正しい」と評判だったんだ。

川口 先日、ドイツの知り合いが突然、「そういえば、亡くなったおじいさんが第一次大戦の後、日本軍の捕虜になって久留米にいた」と言い出しました。「それで、おじいさんはなんておっしゃってた?」と聞くと、「すごく気に入っていたみたいだ」と言われて、拍子抜けしました。そういう話って、日本で聞くと誇張されているのかと思うけれど、あれ、本当ですよ。

 

*『日・米・独―10年後に生き残っている国はどこだ』 高山正之×川口マーン恵美(KKベストセラーズ)より抜粋

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