投票日前日まで、クリントン優勢の報道にもかかわらず、トランプの勝利が確定しました。
トランプが大統領候補として台頭していた時点から、暴言のトランプ、失言のトランプ…etc. 日本をはじめアメリカでもマスメディアから連日の様にトランプに対してネガティブの報道がなされていました。しかしながら、結果はトランプ勝利でした。
なぜアメリカ人はトランプを支持したのか?果たしてマスメディアはアメリカ合衆国の実像を捉えていたのか?
日本にとって、アメリカ大統領が誰になるのかは国益を大きく左右する重要事項です。しかし、そもそも日本人はアメリカ合衆国の実像を知っているのでしょうか? 大きな勘違いアメリカ陰謀論などを正しながら、日米史を振り返る、絶賛発売中の『大間違いのアメリカ合衆国』。中でも半年近く前に執筆した、トランプ現象とは一体どういう現象なのか、気鋭の憲政史家・倉山満の分析を一部抜粋紹介いたします。

そもそも泡沫候補だったトランプはなぜ台頭したのか?

 2016年の大統領選ではドナルド・トランプ候補が彗星のように登場し、大方の予想を裏切って、執筆時点において共和党候補指名を獲得しました。

 ほぼすべてのメディアで泡沫候補扱いされながら、なぜここまで躍進できたのでしょうか。 
 直接の背景としては、共和党内で本命と見られていたジェブ・ブッシュが不人気で、早々に撤退したことがあります。

 

 民主党候補としては、オバマが再選したときからヒラリー・クリントンが大本命で、これに対抗できるのはブッシュぐらいしかいないのではと言われていました。

 とはいうものの、泥沼だったイラク戦争の負のイメージがありすぎたため、ブッシュという名前では受かれないだろうとも予測されていました。

 別な共和党の派閥のティーパーティーでは政策も支持層も狭すぎるので、ヒラリーの対抗馬になる人材がいないと思っていたら、彗星のようにトランプ登場という状況です。

 さすが、「やるときはやる」のがアメリカでしょうか。

 しかし、トランプが今、アメリカ国民の人気と支持を集めていることには、もっと深い理由があります。

※これは2016年7月に書かれたものです。