長引く痛みの原因は毛細血管にアリ!?

 片頭痛や肩こり、関節痛、古傷の疼きなど、慢性的な痛みに悩まされている人は少なくないだろう。しかも、レントゲンやMRI検査では原因がわからず、とりあえず湿布や痛み止めの薬を処方されるだけ。だが、原因が究明されないまま治療が行われても、痛みが取り除かれるはずもない。

 

ひざのモヤモヤ血管のイメージ。通常の太い血管から、細くグチャグチャした毛細血管が派生。これが痛みの原因となる。

 こうした長引く痛みは、実は血管と因果関係があるのだという。江戸川病院運動器カテーテルセンター長の奥野祐次さんは、次のように説明する。
「多くの場合、痛みのある場所には普通では見られない、モヤモヤした異常な毛細血管が見受けられます。そして、この『モヤモヤ血管』の流れを遮断する薬を投与すると、不思議なことに痛みがなくなることがわかりました。つまり、モヤモヤ血管に血液が流れ込むことが、長引く痛みの原因だと考えることができるのです。そして、これはレントゲンやMRIには映りません」。

 モヤモヤ血管に血液が流れ込むということは、血液の流れ自体が増えている状態。これが痛みの原因であるのならば、疑問がないわけではない。
 なぜなら、慢性的な痛みの典型例である肩こりや腰痛などは血液の流れが悪いのが原因で、最良の治療法は血行をよくすることではなかったか。「血行を促進して体を回復させよう」というのは、よく言われるところだ。奥野さんの説は、これと矛盾するのではないか。


「血管や血流は多ければ多いほどいい、というのは根拠なく信じられている迷信です。毛細血管は栄養分や酸素を供給する役割を担っていますが、全ての毛細血管が重要なわけではありません。毛細血管には『生理的血管』と『病的血管』の2種類があり、後者は病気を悪化させてしまうもので、モヤモヤ血管はこれに当たります。2つの毛細血管を撮影するとわかるのですが、生理的血管が整然とした網の目状であるのに対し、病的血管はグチャグチャとした状態です。これでは正常に、栄養分や酸素を送り込むことはできません。増えれば増えるほど、体に悪い」。


モヤモヤ血管があるかもしれない6つの症状
① 体に押すと痛む部分がある。
② 冷房に当たると痛い。
③ 雨が降る前になると痛む。
④ 寝ている時に痛む。
⑤ じっとしている時に痛む。
⑥ 赤く腫れている。