習近平国家主席

日本は尖閣諸島の実効支配を絶対に手放すな

 

 まず日本にとって最悪のシナリオである五番目の可能性を潰すためにはどうすればよいだろうか。

(※、習近平を中心とした赤い帝国が米国をしのぐ国際社会のルールメーカーとなり、世界の三分の一から半分が中華秩序に支配される可能性である。国力の弱まった米国はアメリカファースト主義を貫き、日本の尖閣諸島が軍事力でもって中国に奪われようとも、見て見ぬふりをする。日本は自国の領土と領海を大きく失い、経済の活力を奪われ、中華秩序の一員として中国に従順にならざるを得ない状況に追い込まれるかもしれないというシナリオのこと。)

 重要な点は、中国が当面の目標としている南シナ海や東シナ海の島々の実効支配、軍事拠点化を阻止せねばならない、ということだ。いま行われている南シナ海や東シナ海に対する軍事的挑発が成果をもたらせば、習近平の軍制改革が順調に進み、軍権が掌握される可能性が強く、そうなれば、政権としてかなり手ごわい相手になる。

 逆にいうと南シナ海、東シナ海の軍事的挑発が失敗に終わると、習近平は軍事的メンツを

失い、失脚する可能性が大きくなる。それも混乱を呼ぶだろうが、容赦のない赤い帝国が隣に出現するよりは、日本にとってましであろう。

 そのために日本として心がけなければならないことは、第一に尖閣諸島の実効支配をけっして手放さないということだ。二〇二二年まで、日本が尖閣諸島の実効支配を守りきれば、ちょうど半世紀実効支配を継続したことになり、国際社会上の通念としても領土として認定される流れになるだろう。習近平政権もそれがわかっているから、尖閣の日本実効支配を二〇二二年までに崩したいと考えるだろう。係争地域として日本に認めさせようと、あの手この手で揺さぶりをかけてくる。

 おりしも二〇一六年八月は尖閣諸島周辺に漁船が四〇〇隻と中国海上警察船(海警船)一五隻が終結するという前代未聞の危機的状況が発生した。これは二〇一二年秋、野田佳彦政権下で尖閣諸島が国有化されたことがきっかけで起きた日中緊張状態を上回る。

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