作家デビュー30年、芥川賞受賞から20年と節目の年に初の新書人生にはやらなくていいことがある』を出版した柳美里氏。

 『人生にはやらなくていいことがある』刊行に際し、「書店に足を運んでもらえるきっかけになれば」と出版社、書店とタッグを組み、親交のある著名人の寄稿、作家生活を振り返ったインタビュー、お勧めの書籍を紹介する『柳美里新聞』なるものを発行。350店舗以上に無料で設置されている。

 出版関係者や読者からは「改めて柳さんの本を読んでみたいと思った」と声が上がる。
 柳美里とはどんな人なのか? 漫画家・西原理恵子氏が『柳美里新聞』に寄稿したエッセイを特別公開。

大道芸人とストリッパー

イラスト/西原理恵子

 柳美里とわたし。2人のキャラクターの違いを一言で言えば、柳さんは「ストリッパー」、わたしは「大道芸人」、というのがもっとも近いんじゃないかと思いますね。作風がモロ出しなところが似てると言えば、似てる。読者の方は、そんなわたしたちの生き方を指差して、楽しんでくれていると思いますけど。

 似ているところは他にも。わたしは子どもの頃から、アメリカザリガニの水槽にフナを入れたりするのが好きな子でした(笑)。柳さんも生き物が本当に大好きで、大好きで。

 2人で一緒に虫取りをしたことが一番印象に残っています。以前、柳さんと東京武蔵野市の井の頭公園に虫取りに行ったら、東京都に5年ぶりの集中豪雨が……雨女なんでしょうね。降り続ける大雨に諦めて赤坂のホテルに戻ったら、突然の快晴が、なんてこともありました(笑)。

 柳さんは鎌倉から福島県南相馬市に転居したことがニュースになりましたね。実は、わたしはそれを聞いてホッとしたんです。柳さん、鎌倉では地域の年寄りとバンバン喧嘩してましたからね!