12月20日(火)、證大寺(東京都江戸川区、住職:井上城治さん)で、今年1年を振り返り、感謝の想いを手紙に綴る「手紙セミナー」が開催され、25名の寺友が集った。

 

 同寺では、仏教公開活動の一環として仏教公開講座や、亡き方から残された方へ気持ちを伝える手紙「ラストレター運動」、「寺友の集い」など、さまざまな場面で人と人を繋ぐ活動を展開している。その一環として今回、少子高齢化や核家族化が進む中、年末を一人で迎える高齢者のための「手紙セミナー」を開催することとなった。

 今回行われた「手紙セミナー」は、参加者自身が「今年はどんな年で誰にお世話になったのか」を振り返り、感謝の想いを手紙に綴り、その後の茶話会でお互いの手紙の内容について語り合い、感謝の想いを深める企画。
以下、参加者の手紙例。

■参加したあるおばあちゃんの手紙内容

 10年来の付き合いがある、友人に対して手紙書いた。いつも一緒に食事にも行っていたが、亡くなる際にお別れの挨拶出来ずにいた事、闘病中に何かしてあげたかったが何もしてあげる事が出来なかった事、など心に残る思いを手紙で伝えた。

■参加したあるおじいちゃんの手紙内容

 若くしてガンで亡くなった娘に書いた。男勝りな性格で人に頼らない性格だったが、いつも病院には友達が来ている人気者だった。今になって闘病中の娘について様々な事を聞き思う事はあるが、当時は、ガンという現実と向き合う事に精一杯で、感情を表に出すことは出来なかったが。
 今なら当時表に出すことが出来なかった能書きも表現できる。様々な思いを、手紙を通して娘に届けた。

 

 今回のイベントで綴られた手紙は、その日に本堂に奉納された。少子高齢化や核家族化で、孤立する高齢者が増える中、寺という場を通して、あらたな高齢者コミュニティが生まれている。また、高齢者だけでなく、コミュニケーションが希薄化する現代にも、一石を投じるイベントだ。