2週間から効果を発揮する「視力回復 動物カード」眼トレで、話題を集めるアンチエイジングの専門医•日比野佐和子医師と眼科専門医•林田康隆医師。『1日1分、2週間 眼トレ』(KKベストセラーズ)発刊記念コラム「目の新常識」を紹介します。
 

◇「まばたき」は脳の活動にも関係している

 通常、人は3秒に1回、1分間で20回程度のまばたきを無意識に行っています。そ

れは眩しい光から網膜を守るためだったり、まぶたの内側にある涙腺で作られた涙を、

眼表面に広く行き渡らせるためだったりします。

 涙は眼球を覆う粘膜を潤して栄養を届けるだけでなく、異物やウイルスをブロック

したり、粘膜の細かい損傷の修復を助けたりと、たくさんの役目を果たしています。

つまり、まばたきをしないと、目の機能は著しく損なわれてしまうのです。

 ところが人は集中すると、まばたきの回数が減ります。車の運転中は約半分、パソ

コン作業中は約1/3、電車でスマホゲームをしているときなどは約1/4にまで減

少すると言います。これは大切な情報を見逃すまいとして、本能的にジッと凝視して

しまうからです。すると目は乾き、無防備な状態になるだけでなく、外からの光を滑

らかに反射できなくなって、はっきりと見えなくなってきます。それはまるで、雨の

日の車のフロントガラスのような状態です。

 これは専門的に、VDT(ビジュアル・ディスプレイ・ターミナル)症候群とか、

テクノストレス眼症などに分類しますが、一般的には「ドライアイ」や「スマホ老眼」

として、多くの人に知られるようになりました。

 一方で、脳の活動や健康状態の把握にも密接に関係していることが、少しずつ解明

されつつあるまばたき。テレビやスマホについ夢中になってしまったときは、意識的

にまばたきの回数を増やしたり、ゆっくり強めにまぶたを閉じて5秒数えたり、時々

立ち歩いて全身をほぐしたりして、目を守ってあげましょう。心もリフッレシュでき

るはずです。

◇眠りの質を下げる「スマホ」には注意

 また、目にとって質のよい睡眠が大切であることは、本書でも何度か触れています

が、眠りの質を下げる要因として、スマホには注意しなければなりません。

 メールやSNS、インターネットなどの通信機能はもちろん、スケジュール管理や

音楽鑑賞、ゲームなど、仕事にも生活にも遊びにも便利なツールとして欠かせない存

在になっています。そしてけっこう多いのが、目覚まし時計として使うケースです。

当然、アラームを設定したスマホは枕元に置かれるでしょう。

 そばにあれば、ついつい画面を操作して眠る直前まで見続けてしまうもの。この習

慣は目だけでなく、心身の健康すべてに甚大な悪影響を及ぼします。単純に睡眠時間

が削られる、というだけではありません。

 目に見える光のなかでも青い光は、とても高いエネルギーを持っています。「ブルー

ライトが目に悪い」と言われるのは、攻撃的ともいえる青い光のエネルギーで、網膜

にある視細胞「メラノプシン発現網膜神経節細胞」を刺激して脳を覚醒させ、深い睡

眠を阻害して体内時計を狂わせるからです。暗い部屋で開かれた瞳孔に、そんな強い

光を浴びせれば、目を殴っているようなものなのです。

 さらに、充電器の電源から出る電磁波も忘れてはなりません。パソコンが普及しは

じめた頃はずいぶん騒がれた電磁波ですが、あまりに多くの生活ツールから発せられ

るので、あきらめの境地に入ってしまったのかもしれませんが、できれば遠ざけたい

ものです。特に小さいお子さんのいる家庭では、頭の近くに充電器を置くことはやめ

ましょう。

 まずは玄関やクローゼットの棚などに充電器を置き、ゆっくりくつろぐ場

所で延々と使い続けられないようにしてみては?

 

   『1日1分、2週間眼トレ 〜日比野&林田式〜』      (KKベストセラーズ)