◆辞書で異なる『不倫』の定義

ベッキーさんの不倫報道に始まり、様々な不倫が世間を騒がせた今年。
そもそも、どこからが「不倫」の境目なのか?


 そもそも「不倫」とはどのような行為を指すのだろうか。筆者の手元にある『広辞苑(第5版)』(岩波書店)では、「不倫」について「人倫にはずれること、人道にそむくこと。」
と説明している。
『広辞苑』では、「不倫」をかなり広い概念として捉えているが、一般に私たちが「不倫」という言葉を使うときには、恋愛の話に限定される。一夫一婦制のもと、すでに結婚している男性・女性が結婚相手以外の異性と深い恋仲に陥ること、ドロドロとした肉体関係を結ぶことを指すケースが多い。
 なお「不倫」に似た言葉として「浮気」がある。両者の違いは微妙だが、「浮気」は一時の気の迷いから生じた恋愛、「不倫」は本気の恋愛といったニュアンスがある。時間軸で見ると、「浮気」は一過性で、「不倫」は持続的ということになろう。
 本書では、「浮気」はドライで肉体だけの関係、「不倫」はウェットで肉体だけでなく精神も含めた関係として、一応両者を区別しておく。
 配偶者が大きな心理的ダメージを受けるのは、「浮気」よりも、心まで持っていかれてしまう「不倫」のほうだ。

 

◆年を取ると、キスに寛容に

  では、キスは「不倫」になるのだろうか。キスが不倫になるかどうかについては男女の意識の違いが大きく、米国の調査によると、女性の60%が「キスは不倫に入る」とした一方、「キスは不倫に入る」と答えた男性はたったの34%だった。
 また、年齢によってもキスに対する考え方は異なっており、若い世代(18~29歳)の74%が「キスは別れの原因になる」と回答したが、シニア世代(65歳以上)でそう回答したのは30%にすぎなかった。高齢になるにつれて、キスに寛容になるようだ。

<『不倫経済学(門倉貴史著)』より抜粋>