第二次安倍政権が長期化し、各メディアやインターネット上で「憲法改正」の論議を目にする機会も多くなってきました。でも、果たして私たち国民は、自民党の憲法改正案の中身を正しく理解しているでしょうか?
「憲法改正をするために必要なものは“正しい憲法観”である」と説く、憲法学者・小林節博士の著作より、憲法改正の問題点を3回に渡って検証していきます。
連載第2回のテーマは、『憲法とは何か?』です。

 そもそも憲法とは不完全な私たち人間がつくったものであるから完璧なものではない。それも国家の大変革期(戦争や革命)に制定されることが多く、不備があるのも当然である。
 与党の改憲派議員が主張するように、何度も憲法を改正している国もある。アメリカは6回、ドイツは何と59回も改正している。

 だから先にも述べたように、憲法改正を議論すること自体には何の問題もない。
「国民の生活に大きな影響を与える憲法がきちんと機能しているか」を随時チェックすることも国民の使命であろう。はたして、現行の「日本の国憲法」は有効に機能しているだろうか。
 現在の日本の政治・経済・教育・環境・安全保障などを考えてみると、改正を視野に入れた論議をする必要がある。
 とくに「新しい人権(環境権、プライバシー権、知る権利など)」「非常(緊急)事態」「安全保障」については、政治家はもちろん、新聞、テレビ、インターネットなどで、国民全体で広く議論を重ねてもらいたい。
 ただし問題は、「『憲法とは何か』が共通認識されていない」ということである。<続く>

 


<『憲法改正の覚悟はあるか』(小林節/著)より抜粋>