最近の働く若い世代について、林先生は、男女で抱く印象が違うそうです。どのように異なるのでしょうか?


「仕事のできるカッコいい父の姿」を見せてあげてほしい

 世間一般でも言われていることですが、女性のほうが圧倒的に優秀で、精神的にもタフな人が多いように思われます。それに比べて男性、特に若い人は、うーん、残念な人が多いですね。いわゆる「ヘナチョコ」感が半端ないんですよ。
 どうしてこんなことになったのか、それだけで本一冊書けそうですね。僕が考えるに、最大の原因は父親なのではないかと。男の子に精神的な強さに与える、父親の影響はかなり大きいと思うんです。戦う姿を見せない父親のもとでは、息子は強く育ちません。もちろんイクメンは素晴らしいことです。しかし、それにとどまらず、社会で雄々しく戦う、仕事のできるカッコいい父の姿も、もっと息子に見せてほしいと思いますね。

写真/花井智子

 例を挙げるなら、『巨人の星』の星一徹と星飛雄馬のような父子関係。強くて、理不尽な父親の典型です。息子の飛雄馬が強く育ったのは、この父との戦いを通じてであることは明らかです。『美味しんぼ』も、ずっと親子喧嘩をしているうちに、主人公の山岡士郎は確実に成長していきますよね。
 ちなみに僕の父は、小学生の僕に対しても、仕事の話を延々とするような人でした。今、仕事でこういうことを考えていて、うちの会社の問題点はこうだからこう改善していけば結果が出るはずだ、と具体的なことまでいろいろ話してくれました。そして、数ヶ月後に話していたことがちゃんと結果として現れる。「おお、やっぱりそうなるのか」と父親の仕事ぶりがかっこよく思えたものです。
 
 とはいえ、今の軟弱、「ヘナチョコ」男子たちが、急にタフな男になるのは難しいでしょうね。改善を図りつつも、同時にタフで優秀な女性がもっと働きやすい、主役になりやすい世の中にしていくことも必要でしょう。女性の場合、結婚や子育てがネックになるという声もありますが、諸外国では、日本よりもずっと女性は活躍しています。方法はあるはずです。
 

明日の第十三回の質問は「Q13.新入社員に対して「まずは3年働け」と言う人がいますが、この言葉についてどう思いますか?」です。