グリップは体とクラブをつなぐ唯一の接点。でも、多くのアマチュアゴルファーは「グリップ」よりも、「スイング」に重きを置いています……。
スイングは「動」だから、難しい。グリップは「静」だから、簡単!  グリップを修正するだけの、たった5秒で“球筋"が劇的に変わることもあるのです。
人気ゴルフコーチ・関浩太郎プロが、グリップの重要性を4回にわたって解説。
連載第2回目のテーマは、『グリップを変えるだけで、なぜスイングがよくなるのか?』です。

グリップを変えたらスイングが劇的によくなったというケースは、枚挙にいとまがありません。30年間どうしても直らなかったスライスが、グリップを変えたらわずか5分でピタッと止まったことも珍しくないのです。
それだけではなく、グリップを変えただけで飛距離のアップ、方向性の安定、アプローチの距離感がよくなったりということも私のレッスンスタジオでは毎日起きています。

 


グリップで飛距離が伸びる理由は2つあります。ひとつ目はインパクトでフェース面がスクエアに戻りやすくなり、パワー効率がよくなるという点です。
ヘッドスピードが50メートル/秒と速い人でも、インパクトでフェース面が開いたり閉じたりしていてはボールをこすってしまうことになり、パワーのロスが発生します。ヘッドスピードが42メートル/秒の人でもクラブヘッドの軌道に対してフェース面が垂直に戻り、ボールと正面衝突させれば飛距離が大幅にアップし、ヘッドスピード50メートル/秒の人よりボールを遠くへ飛ばすことができます。

スライスグリップが原因でフェースが開いて当たれば飛ばないし、逆にフックグリップに握りすぎるとフェース面が閉じてしまい、フック回転がかかってやはり飛ばなくなります。ヘッドスピードが速ければ飛ぶということではなくて、パワーをいかにロスさせずにインパクトを迎えるかが一番飛距離に関係してきます。
私がレッスンした方の中には、グリップを直しただけでヘッドスピードは全然変わっていないのに測定器で測ると飛距離が50ヤード近くも伸びたという人はたくさんいます。大スライスしか出なかった人がグリップを変えることでフェース面が開かなくなり、球筋も少しドローボールになれば、もう別人のような飛距離が実現します。
2つ目ですが、ヘッドスピードもグリップでアップさせることが可能です。パームグリップよりはフィンガーグリップに握るほうがコッキングを効率よく使えて、インパクトにおけるリリースの加速率がアップします。
パワー伝達の効率が悪ければ、どんなにパワーを上げても無意味ですから、最初に伝達効率をよくし、次の手順としてヘッドスピードを上げ、パワーアップをはかるという手順をお勧めします。<続く>

 

<『ゴルフは「グリップ」だけで上手くなれる』(関浩太郎)より抜粋>