グリップは体とクラブをつなぐ唯一の接点。でも、多くのアマチュアゴルファーは「グリップ」よりも、「スイング」に重きを置いています……。
スイングは「動」だから、難しい。グリップは「静」だから、簡単!  グリップを修正するだけの、たった5秒で“球筋"が劇的に変わることもあるのです。
人気ゴルフコーチ・関浩太郎プロが、グリップの重要性を4回にわたって解説。
連載第3回目のテーマは、『左手=ハンドル、腰の回転=エンジン、右手=ターボチャージャー』です。

 ゴルファーのほとんどは右利きです。両手を左右均等の力加減で握っているつもりでも、右利きである以上、どうしても右手のほうに力が入ってしまいがちです。実はこれがゴルフにとっては大敵なのです。
 スイングを自動車にたとえると左手がハンドルで、ボディターンがエンジン、そして右手はターボチャージャーです。左手はフェースの面をコントロールしなくてはならないので、フェースがあまり開いたり閉じたりしないように、しっかりと握っておきます。とくに左手の小指と薬指、中指の3本は
10割に近いグリッププレッシャーで握りましょう。
 左手がハンドルなら、右手はエンジンじゃないかと思うかもしれません。でも、スイングの動力はあくまでも腰の回転ですから、そうした意味ではエンジンの役割を果たすのはボディターンです。右手をエンジンと考えてしまうと、右手に余分な力が入り、右手でボールを叩きにいってしまう手打ちのスイングになりやすいので注意してください。

 手はターボチャージャー、つまりボディターンで加速させたクラブヘッドをさらに加速させる役目を負っています。バックスイングにおけるコッキングをインパクトでリリースするのです。
 ゴルフに限らず、どんなスポーツにも当てはまりますが、リリースというのは右手のスナップを利かせて柔軟に勢いよくほどき、右腕をムチのようにしならせるのが原則です。そのためには右手を強く握ってはいけません。
 野球のピッチャーのフォームをイメージしてください。球種によっては手のひらに近い所でボールを持つこともありますが、速い球を投げる場合は誰でも指先のほうでボールを持ち、十分にタメをつくった後、スナップを利かせて腕を振り下ろすでしょう。
 右手を強く握っていてはリリースができません。スナップを利かせるには右手に余分な力を入れないことが絶対条件なのです。
 左手はしっかりと握って、スイング中に絶対に緩まないようにするためにグローブをするのであって、右手は力を入れてはいけないからグローブをする必要がないわけです。
 昔のゴルファーたちは両手とも素手でグリップしていたそうですが、ある日突然、左手だけグローブする選手が登場し、以来100年以上もそれは変わっていないのです。<続く>

 

<『ゴルフは「グリップ」だけで上手くなれる』(関浩太郎/著)より抜粋>