「海の見える美術館」として人気のあるMOA美術館(静岡県)が約11か月に及ぶ改修工事を経て、2017年2月5日にリニューアルオープンします。

伝統的な素材によってさらに鑑賞力が高められる空間に

 展示スペースの設計は、世界的に活躍する現代美術作家・杉本博司氏と建築家・榊田倫之氏が主宰する「新素材研究所」によって手がけられました。屋久杉、行者杉、黒漆喰、畳、など日本の伝統的な素材を用いつつ、展示される作品の美を最大限に生かす展示空間を創出しています。

 リニューアルオープンを記念した企画展「海景-ATAMI」(2/5〜3/14)は、創立者・岡田茂吉のコレクションの中から厳選した日本・中国美術の名品を展覧するものです。さらに、杉本博司氏の代表作「海景」シリーズの中から熱海の海に取材した「海景̶ATAMI」や映像作品「加速する仏」なども展示されます。

 また、尾形光琳の代表作として知られている国宝「紅白梅図屏風」や、リニューアルオープンに際し新たに部屋が設けられた、京焼の大成者野々村仁清の茶壺の中でも最高傑作として名高い国宝「色絵藤花文茶壺」等、永く愛された日本美術の精華を、新しい展示空間で堪能できます。

野々村仁清 国宝《色絵藤花文茶壺》江戸時代 17世紀 MOA 美術館蔵
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