東日本大震災での原発事故をきっかけに反原発運動に参加するもその運動に疑問を持ち、運動から離れた。そのときの体験をもとに、活動や情報発信を行っている千葉麗子。
日本のために何が出来るのか模索した結果、現在辿りついた“愛国”とは何なのか?
子供のために、将来のために日本に今必要な事を訴える!『ママは愛国』集中連載シリーズ“教育勅語”!

道徳の時間を覚えていますか!

 道徳の時間って覚えていますか?
 教育現場に詳しい人から見ると、もう私の世代(昭和50年代の生まれ)が義務教育だった頃から、道徳教育は実質崩壊しているような状態なのだそうです。
 中学校までの義務教育では、教科書もあって、学習指導要領には、道徳の時間は年間35時間・週1時間設けなければならないことになっていますが、どこまで実践されているかは、学校あるいは先生によって、全く違います。

 思い出してみると、道徳のテストなんてありません。図画、工作以上に自由裁量にされているので、やったことにすればいいみたいな扱いということを感じた時間でした。教科書ももらってそのまま、表紙をめくった記憶もあるかどうかです。ロッカーに入れたまま、ぐじゃぐじゃになって、学年末にロッカーを空ける段になって、そういえばあったね、みたいな扱いでした。
 先生も何かムービーを見せておくとか、勝手に読書しておいてというふうに使っていたのを私も覚えています。
 学生だった時は、当然ラッキー! と思ったのですが、今にしてみれば、まず道徳の時間で道徳が成立していないじゃない! と感じます。

 大人になって、社会の中で生きていくようになると、必然的に常識的に物事をとらえるとか、判断のもとになる価値観だとか、仲間との協調性が求められるようになって、そこで生き方や価値観の必要性が出てくることが多いですよね。
 道徳って言われても子どもの時はピンとこないし、わからなくても仕方がないのかなとは思います。でも、だから、やらなくていいとは思いません。
 学ぶきっかけ、考えるきっかけというのは、必要だと思います。
 気がついたのは早い時期ではなかったけれど、教育勅語をここまでハッキリと意識していない時でも、道徳教育を学校に期待できないなら、親が教えるしかないと思っていました。息子に対しての私の方針は「自分の背中を見せて育てる」ではないか、と思ってやってきていました。

撮影:靖國神社

 百点満点をつけられるような生き方をしてきているか? と言われたら、残念ながら、それは言えないけれど、筋を通すということは常に心掛けてきました。その点において、私の心には一点の曇りもありません。
 でも、親が言うことを子どもが全部聞くかというと、そうでもないわけで、私自身、この先生で良かったと思う授業や、影響される言葉もあったので、息子にも、そういう良い人との出逢いがあるといいなと思っています。

 私の話ではないのですが、ある方が受けた道徳の授業で「恥をかかせない」ということをどう思いますか? というテーマの授業があったそうです。
 ヨーロッパのレストランで、手を洗うフィンガーボールの習慣を知らなかったお客様がフィンガーボールの水を飲み始めてしまった。すると、それをホスト側が「それは違うんですよ。手を洗うものですよ」と言わず、一緒に、同じように飲んだという話です。
 相手の無知を指摘するのではなく「思いやり」で接するという話です。教えてくださった方によると「ああ、なかなか粋なことをするな、外国人も」という意外さがあって、大人になった今も記憶に残っているのだそうです。
 当然、この応対には正解があるわけではありません。後々、その人みたいな態度をとってくれる人ばかりとは限らないのだから、やっぱり真実を教えてあげたほうがよかったのではないか、という意見が出てもよいわけです。

※『ママは愛国』より構成
 

「千葉麗子『とてもわかりやすい教育勅語』⑥」は明日2月25日(土)に配信します。