極貧生活ゆえに、「母に楽をさせたい」という想い一つで
プロ野球を目指した野球少年の軌跡。

『壁 試練だけが人を成長させる』 3月18日発売

 解雇の危機から、正捕手に抜擢されるまでの苦労と努力。三冠王獲得から評論家、名監督と呼ばれるまでの道のりに隠された、どん底から這い上がった男を支えた哲学とは?

野村克也 元監督最新刊『壁 試練だけが人を成長させる』著者・野村克也/ワニ文庫・3月18日発売/定価702円(税込)

 監督は「気づかせ屋」。つまり、監督とは原理原則を説き、選手自身が無駄な努力をしていないか、本人自身が気づいていない盲点を具体的にしてやるのが大切な役目なのだ。
 それはたんなる技術的指導を意味しているのではない。所詮、技術力や天性には限界がある。技術力を補うのがデータ、つまり知恵である。そして最終的に選手たちに人間成長を促すことが最も重要な監督の使命である。
 「二十四年間に及ぶプロ野球監督生活のなかで、私は選手たちにそのことを問い続けた。

本書は、半世紀以上の歳月を野球人として歩んできた私の軌跡である。

 また新たな球春がやってくる。グローバル化する球界にあって、野球の本質とは何か、一球の重みを知る生涯一捕手が得た、人生の記録として、皆さまのご参考にしていただければ、これに勝る喜びはない。

野村克也 Nomura Katsuya
1935年、京都府生まれ。京都府立峰山高校を卒業し、1954年にテスト生として南海ホークス(現・福岡ソフトバンクホークス)に入団。1965年に戦後初の三冠王になったのをはじめ、MVP5回、首位打者1回、本塁打王9回、打点王7回、ベストナイン19回、ダイヤモンドグラブ賞1回などのタイトルを多数獲得した。1970年からは選手兼任監督となり、その後、ロッテオリオンズ、西武ライオンズに移籍。1980年に45歳で現役を引退、解説者となる。1989年に野球殿堂入り。1990年には、ヤクルトスワローズの監督に就任し、4度のリーグ優勝、3度の日本一に導く。1999年から3年間、阪神タイガースの監督、2002年から社会人野球のシダックス監督、2006年から東北楽天ゴールデンイーグルスの監督を歴任。2010年に再び解説者となり、現在、多方面で活躍中。