この春に新入社員になる人。この春を契機に、何かにチャレンジしようとしている人。そんな人たちの背中を押すのが、中谷彰宏氏の著作だ。今回は、この春に一歩踏み出そうとする人に向けた中谷氏の著書『昨日の自分にこだわらない 一歩踏み出す5つの考え方』(KKベストセラーズ)から、背中を押される項目を選んで紹介したい。少しでもグッとくる何かがつかめれば、1ミリでもそれは成長したことになる。

何度、失敗してもいい。
そのかわり、失敗のレベルを、上げよう。

 たとえば、フルマラソンで、去年は5キロでリタイア、今年は10キロでリタイアしました.同じリタイアでも、5キロから10キロに距離が伸びています。
「今年もリタイアしちゃったんです」と、ガッカリしなくていいのです。
 来年は、また5キロ延ばして15キロリタイアを目指します。それが人間の成長です。

 大切なのは、成功を目指すことではなく、成長を目指すことです。
「成功」イコール「成長」ではありません。成長とは、失敗のレベルが上がることです。

 去年も今年も5キロでリタイアしたとします。去年はリタイアしたあとに吐いていました。今年はバナナを食べていました。
 これは大きな成長です。
 去年はリタイアしたあとにタクシーで帰りました。今年は地下鉄で帰りました。
 これも成長です。

 成功を目指すより、失敗のレベルを上げることを目指します。結果が出なくても、「自分は1年間、何をトレーニングしてきたんだろう」とガッカリする必要はありません。失敗のレベルが上がったことに自信を持っていいのです。

去年より、うまく失敗しよう。
今、やれることは、いっぱいある。

「何をしていいかわからない。するべきことが見つからない。だから、何もしない」と言っている人がいます。
 今できることは、たくさんあります。
たとえば、やりたい夢を10個書いてもらいます。その10個の中には、すぐできないこともあります。場合によっては、一生かかってもできないこともあります。
 ただし、すぐできることもあります。
世界一周旅行は、なかなかむずかしいし、時間がかかります。沖縄旅行なら、今週でもできます。今は安い予算で行ける選択肢がいろいろあります。
「したいことがどれもできない」と言う時は、なんとなくむずかしいほうばかり考えて、簡単にできることを何もしていないのです。
 そういう人は、「近所のオシャレなお店に一度入ってみたい」と「月旅行してみたい」を、同じレベルで取り上げます。
 結果として、その人のしたいことは何も実現できません。まずは、今、できることをすることが大切なのです。

明日のむずかしいことより、今できることをしよう。

撮影/為広麻里

『昨日の自分にこだわらない 一歩踏み出す5つの考え方』より構成】