韓国が赤化消滅する日は来るのか――元韓国国防総省北朝鮮情報分析官であり、『韓国左派の陰謀と北朝鮮の擾乱』を上梓するなど、朝鮮半島情勢に詳しい高永喆(コウ・ヨンチョル)氏に、今後の動きをどうみるのか、情報分析のプロの視点から話をしていただいた。
 

 日本では、韓国の朴槿恵大統領の弾劾裁判で罷免が決定されたことは「民衆の力が大きい、民主主義が成熟してきた証だ」と捉えられている部分が大きい。

「しかし、これこそ北朝鮮が目論む“朝鮮半島赤化統一”の引き金になる可能性がある」

 と警鐘を鳴らす。

「現在、大統領候補として一番の支持を集めているのは、“共に民主党”の文在寅氏です。日本では一見、民主的な指導者として伝えられているようですが、実はこれまでに非常に“親北朝鮮”の発言や行動を繰り返してきた人物なのです。
 まず、盧武鉉政権時に大統領秘書室長を勤めていた2007年、北朝鮮の人権状況を非難する国連の人権決議案の採択前に北朝鮮に意見を求め、韓国の決議を棄権させていたのです。これは当時外交通商部長官を務めた宋旻淳氏の回顧録から2016年に判明しています。本来、これは韓国では利敵行為にあたるとして、罪に問われてもおかしくない行動なのです。
 また、現在、米軍と共同で進めているTHAAD(終末高高度防衛ミサイル)の配備も、中国や北朝鮮との 無駄な対立の種になるので必要がない、見直しが適当であるという考えを述べています。さらには、大統領に就任したならば、アメリよりも先に北朝鮮を訪問して対話する、南北統一は北朝鮮が主張する連邦制が望ましいという発言までしています」

 文氏は北朝鮮の現体制を支持する言動が目立ち、アメリカや日本との関係も距離を保つ方向の考えを示しているのだという。加えて、ようやく実現して機能し始めてきている、日韓軍事情報包括保護協定(GISOMIA)の見直しも表明。親北朝鮮どころか、「従北」であり「反米」「反日」である。そんな人物が大統領に就任すれば、米韓と日韓の関係にも亀裂が入り、北朝鮮が一気に韓国を飲み込んでしまう恐れが出てくる。

「もう一人の大統領候補である国民党代表の朴智元氏も、完全に親北朝鮮の人物なのです。朴氏は金大中政権時に文化観光部長官を務めていました。その当時、2000年8月5日~12日まで46名の韓国新聞•放送言論社の社長団を連れて訪朝し、その全員が平壌の高級ホテルで性接待まで受けたという疑惑まで持たれています。同時に北朝鮮に対して4億5000万ドルを不正送金したり、巨額の収賄で求刑されたりした人物でもあるのです。彼もまた、“北の操り人形ではないか”と言われています」

 つまり、野党が現政権を引き摺り下ろすために世論を操作したというのが、高氏の分析なのだ。そして支持率の高い二人の野党候補うち、どちらが大統領になっても韓国の体制が北朝鮮寄りになることは必至。

 その隙に、北朝鮮が判断ミスで韓国に武力侵攻、第2次朝鮮戦争が勃発する可能性も捨てきれない。そんなことになれば当然、海を挟んで対峙する日本にも大きな影響が出てくることになる。

 3月6日に北朝鮮は4発の弾道ミサイルを日本海EEZに発射し、在日米軍基地を狙っていると公式発表した。さらに3月19日には高出力ロケットエンジンの燃焼実験を行い米本土まで届く大陸間弾道ミサイルの開発が着々と進んでいる。アメリカは第2の9.11大惨事を迎える前に、先制攻撃に踏み切るしかないのか? 今となっては「やられる前にやらざるを得ない」と言う選択肢に迫られている。

韓国左派の陰謀と北朝鮮の擾乱』より構成