●店舗受取りも便利だが、中身が推測されるというデメリットも

角井…5000台というと多く思えますが、いくらポジティブに計算しても1年で捌くことができる荷物は600万個。一方で、ヤマト運輸さんは1年で17億個の荷物を扱っています。つまり、この規模での展開は完全に焼け石に水。10万台レベルで展開しないと解決にはつながりませんね。そして、4つ目の解決策は店舗受取りです。

シズカ…コンビニとかで受け取ることができれば会社帰りに寄れるから便利よね。

角井…私たちがコンビニ受け取りをすると、宅配業者からコンビニへ手数料を支払っています。おおまかですが、一つにつき100円程度といったところでしょうか。

トオル…そういえば宅配業者がコンビニ受け取りを勧めている印象はないなあ。でも、コンビニ受け取りが増えたら再配達は激減しますよね。コンビニへの手数料と再配達のコストを天秤にかけたとき、宅配業者は再配達を選ぶのかな?

角井…そうですね。再配達といってもついでに配ってしまえばいいわけですからね。しかし、コンビニ受け取りや宅配受取ロッカーは「中身を予想されるから」という理由で避けるユーザーさんもいます。

シズカ…それ、ものすごくわかります!

角井…アマゾンさんや楽天さんなら中身はわかりませんが、例えば、化粧品や下着メーカーから直接購入した場合、箱にブランド名が表記されていることもある。すると、中身が大まかに予想できますよね。特に女性は「あの人は○○の化粧品を使っているんだ」とか「え!? あの下着メーカーを使うの?」と思われるのが嫌で店舗受け取りや受取ロッカーを利用したくないそうです。男性でもフィギュアやアニメグッズを買うときに、近所の人に中身を予想されるのが嫌な人は多いのではないでしょうか。

トオル…たしかに。よく行くコンビニだと特に嫌ですよね。

シズカ…角井さんのお話を聞いていると、宅配のシステムは「誰かが常に家にいる」という前提で作られていて、それが限界を迎えているような気がするわ。

角井…昔に比べて一人暮らしや核家族が増えていますからね。現状そこを捕捉するのが、クロネコメンバーズやウケトルのようなインターネットを使ったサービスでしょうね。宅配ボックスだとコストがかなり発生しますが、アプリや電話やウェブサービスならかなり低価格で実現できる。今のところ1番現実的な解決策と言えるでしょうね。

(第三回につづく)※「BEST T!MES」にて4月1日(土)18時公開予定です