リオデジャネイロ五輪での活躍が記憶に新しい、川崎フロンターレの大島僚太選手に、多くのサッカー少年・少女が夢見る「プロ選手」になるためのヒントについて、お聞きしました。

――好きなものを仕事にするために必要なものはなんだと思われますか?

「運」ですね(笑)。

――!!「努力」とかではなく、「運」ですか。

 もちろん、努力も必要です。でもやっぱり、運も良くないとサッカー選手にはなれない。僕自身、中学生ぐらいのときから「自分はすごく運がいいな」と思っていました。

写真/花井智子

 というのも、小学生のときに所属していたサッカーチームはあまり強くなくて、ほとんどの試合で勝つことができなかったくらいでした。それが、中学校に進学するときに地元でサッカーが強かった静学(※静岡学園中学校)に入ることができた。高校では、3年のときにインターハイに出られなかったにもかかわらず、結果的にフロンターレのスカウトに声をかけてもらえた。ずっと運が良かったんだと思います。なぜ運がいいのかは分かりませんが……。

 ただ、「運」がいいか悪いか以前に、好きなものをまっすぐ見つめて取り組むというのは大事だと思います。
 たとえば、「こういうふうに振る舞ったら、コーチの目に自分が良く映るんじゃないか」みたいな考え方をしているようなら、その時点で、好きなものをまっすぐに見つめられていない。好きであるはずのものに対して、曲がった見方をしてますよね。
 僕は、本当に好きなものだったら、他人がどう見るかとか余計なことは何も考えずに、ただひたすら取り組むのが一番いいんじゃないかなと思います。僕はサッカーしか知らないので、好感度が大事なお仕事などとは話が違ってくると思いますけど。
 変なことは考えずにまっすぐに頑張っていれば、見ていてくれる人はいると思いますし、自分は実際にそうでした。

――周囲の目にとらわれずに突き進む、ということですね。

 そうですね。その方が、自分も疲れないんじゃないでしょうか。人の顔色をうかがうことは、人の心が分かったり、自分とは違う考え方が分かることにつながるので、決して悪いことではありませんが、好きなものに取り組むときには、気にしすぎない方がいいと思います。自分のやりたいことに対してまっすぐに向き合っていれば、なんとなくですけど、運もついてくる気がします。