「自民、公明両党は(3月)29日、犯罪を計画段階で処罰する『共謀罪』の趣旨を盛り込んだ組織的犯罪処罰法改正案について、来月6日に審議入りさせる方針を固めた。早期に審議入りすることで会期末の6月18日までの成立を図る狙いだが、『森友学園』問題で与野党の対立が続く中、対決法案の審議入りを強行すれば、野党の反発は必至だ」(朝日新聞)
 そもそもなぜ共謀罪の法案が出てきたのか。
 安倍首相はその目的を語っていたが、それは虚偽だと作家・適菜収氏は新刊『安倍でもわかる保守思想入門』で指摘する。
 

「共謀罪がなければ東京オリンピックは……」

 世の中がおかしくなるときは、言葉のごまかしから始まる。
 共謀罪の法案を提出するときも、「テロ等準備罪」などとごまかしていたが、共謀罪の対象になるようなものは、現行の法律(予備罪・準備罪・ほう助罪・共謀共同正犯など)で、対応できるはずだ。

 二〇一七年一月二三日、安倍は「三年後に差し迫った東京オリンピック・パラリンピックを開催するためにはテロを含む組織犯罪を未然に防止し、これと戦うための国際協力を可能にするこの条約を締結することは必要不可欠であります」「条約の国内担保法を整備し、本条約を整備することができなければ、東京オリンピック・パラリンピックをできないと言っても過言ではありません」などと言っていた。

 安全対策の名目の下、権力が暴走することが問題なのである。
 だからこそ、自民党はこれまで共謀罪を成立させることができなかった。
 共謀罪を批判するのは保守の役割だが、自称保守メディアはアホばかり。
 そもそも、オリンピック招致の際、日本は安全だと散々言っていたのはどこのすっとこどっこいなのか?

「言うことを聞かないと遠足に連れていかない」と小学生を脅す担任の先生じゃあるまいし、だったらオリンピックなんてやらなくていい。(敬称略)