妻の誕生日に子どもがお花をプレゼントしたいと言うので、一緒に買いに行くことになりました。子どもも3歳になったので、自信をつけさせるためにも少しずつ成功体験をさせていきたいところ。お店までは一緒に行って、買い物は自分でやらせてみることにしました。当日の朝保育所へ行く道で、シミュレーションを重ねます。

『ママの好きな色はなに?』-おかあちゃんは、黄色が好きよ。
『じゃあ、黄色と水色のお花にする』-オッケーじゃあ練習してみよう。お店に入ったら大き な声で「黄色と水色の花束ください」って言ってごらん。
『きいろとみずいろのはばばたくださいっていってごらん!』-あっ、「黄色と水色の花束ください」だけでいいよ。
『きいろとみずいろのはばばたくださいだけでいいよ!』-「黄色と水色の花束ください」
『きいろとみずいろのはばばたください!』-よし、大丈夫。じゃあ、夕方に買いに行こうね。

 夕方お迎えに行くと、私の顔を見るなり『早くお花屋さんいこう』とソワソワ。お気に入りのポシェットにお花の代金を入れて、自転車でお花屋さんに行きました。子どもの作った「おはなのうた」が、夕暮れ時の街中に勇ましく響きます。

 いよいよお店に到着。『ここでまっててや』と言い、意気揚々とお店の中に入っていったの ですけど、店員さんに話しかけられた瞬間カチコチ。私は、入口から小さな背中を見守ります。お店の方には事前に子どもが買い物に行くことを説明していたので、店員さんも懸命にキーワードを引き出そうとしてくれます。

 

「今日はお花を買いにきてくれたの?」「何色のお花がいいかな?」「黄色と水色にする?」「ママのお誕生日?」ほらほら! 店員さんがもうほとんど言ってくれてるじゃない。あとはウンってうなずくだけでいいんだよ。頑張れ!……と必死で念じてみたものの、とうとうギブアップ。『パパー!』と泣きながら戻ってきたので、元気の出るおまじないをした後、二人でお店の中に入りました。

 気を取り直して、今度は一緒に花束を注文。それができたら、近くのケーキ屋さんに行きます。ここではちゃんと大きな声で『お誕生日のケーキください!』と言えました。ケーキ屋さんの隣のベンチで、花束に添える似顔絵を描いて、もう一度お花屋さんに向かいます。ポシェットに入っているお金を店員さんに渡して、お釣りとレシートをポシェットに入れて、お花を受け取りました。無事買えたことが嬉しくてたまらなかったのか、その場で花束を振り回しそうになっていたので、慌てて制止します。

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