猫背だけじゃない老け姿勢

 老けて見える姿勢は猫背だけではありません。つま先を外側に向け、膝が外側に張り出したO脚も同様です。ご高齢者に目を向けて頂けると一目瞭然ですが、男女問わず大部分の方はO脚で立ち、歩いています。
 男性の大半は、自分を大きく見せようとして若い頃からつま先と膝を外側に開いた状態で座り、立ち、歩く傾向があります。これを続けると、お尻の横にあって脚を外に開く中殿筋と、お尻の中にあって股関節を外側に捻る筋肉、深層外旋六筋が固くなっていきます。
 若い頃は意識してつま先を正面に向けるとともにお尻のストレッチを継続すれば治るいわば仮性のO脚ですが、長期間この姿勢を続けていると膝の骨などが変形し、真性のO脚にと変わってしまいます。取り返しがつかなくなる前に、早期にお尻のストレッチをするべきです。
 老けて見えるもう一つの姿勢はゆがみです。
 ご高齢者を見ると首が一方に傾いたり、一方の肩が下がっていたり、骨盤が左右に傾いていたりしますが、これもまた高齢者になって急に起こるものではありません。左右非対称な姿勢を長期間継続することによって起こる左右の柔軟性のアンバランスが最大の原因です。
 例えば椅子に座っているときに左ひじをついていると、上体が左に傾いて左の腹筋群や背筋群が固くなり、やがて立っていても歩いていても上体が傾くようになります。放置すればやはり骨の変形が起きて取り返しがつかなくなります。
 普段から正しい姿勢を意識するとともに、ストレッチ実施時に左右で固く感じる方を倍の時間行うことで、その差は徐々に縮んでいき、体の歪みは解消します。

『お尻をほぐせば「疲れ」はとれる』 (ベスト新書)より構成〉