マッキンゼーで14年間活躍し、現在も国内、国外の大手企業、ベンチャー企業で経営戦略の立案や実行支援、新事業立ち上げなど多数のプロジェクトをリードしているブレークスルーパートナーズ株式会社・マネージングディレクターの赤羽雄二さん。『3年後に結果を出す 最速成長』(KKベストセラーズ)を刊行するのに併せて、最先端のコンサルタントの世界から見た、これからの10年と対応策について訊いてみた。
 

不確かな未来を生き抜くためには、どんな力を身につけるべきか?

──前回までに、これまでにないほど広範囲に仕事がなくなっていくので、早々に対応できた人とそうでない人の間で大変な差がつく。かなり厳しい現実が待ち受けていることをお聴きしました。
では、そんな10年後の世界に対し、いったいどうしたらいいのか。不確かな未来を生き抜くため、どんな力を身につけて、想像される事態を避けるべきですか?

「ある程度は将来を見通す力、少しずつでも着実に準備する姿勢、変化し続けることのできる柔軟性、他の人・企業より頭一つ抜き出るスピード、物事の真相を見抜く洞察力などが必要です。
 10年後、自分はできれば何をしていたいのか、どうやって今よりあまり悪化しない生活をしていたいのか、どうやって生き延びるのかを誰もが胸に手を当てて考え、腹を決め、実行すべきときが来たと考えています。

 そうは言っても、10年後はやはり少し先過ぎて自分が何をしたらいいのか、どう準備しておけばいいのか、やや考えづらいということもあると思います。
 その意味で、まずは3年後を一つの目標に力をつけ、結果を出し、その勢いでさらに進んでいただくとよいのではないでしょうか。
 人生始まって以来の大波が来るので、それに叩きつけられるのではなく、うまく乗りこなすサバイバルサーフィンの方法を一刻も早く身につけていただければ、と思います。

 そしてそのためには、今後のAI、ロボット、自動運転、EV、ドローンなどの変化に常に注意を向け、過度に臆することなく進めていく必要があります。
 何がポイントかを押さえ、自分なりのシナリオを持ちながら適宜修正して進んでいけば、先手を打ち続けることができます。むやみに気にすることはありません。
 私たちの子ども、孫の時代には、こういった技術を特に恐れることなく何も意識せずに使いこなし、生活に溶け込んでいる可能性が高いと思います。

これからの時代をどうやって最速で成長し、生き延びるか?

 このサーフィンに乗る努力には、ほとんどお金がかかりません。何十万円もかけて英会話学校に行くといったものではありません。
 努力する機会はすべての人に平等にあります。1日24時間をどう使うか、何を考え続けていくか、ということが差を生みます。目的意識を持って取り組んでいけば実現の確率はどんどん高まりますし、それが不明確であれば時間に流されてしまう点は、従来と同じです。
 まずは大きな流れをつかみ、それを踏まえて、では3年後にはどのへんまで行っていればいいのかを考えると取り組みやすいかと思います。方向性が見えやすくなりますし、準備もより良くできます。

 これから起きる変化は、ある日突然、劇的に始まるものではありません。実際、すでに始まっている部分もあります。それが、日に日に加速し、あるところで急激な変化が起きます。変化を予測し、準備をする人にとっては素晴らしいチャンスになります。人によっては、人生を挽回する複数の機会を得ることもできます。

 時代が大きく変化していきますので、リスクもありますが、能動的に動ける人にとってはチャンスも多くあります。
 多くの人はまだ気づいていないか、気づいていても自分から何かのアクションを起こすほど積極的にはなれないでいます。
 私は、「人は誰でも頭がよく」「何歳からでも成長できる」と常々思っていますし、実際、多くの人とのやり取りでそう感じています。
 自分はもう40代だから、50代だからと言われる方はいらっしゃいます。でも、そのあと40年以上元気でいられる時代になったとしたら、そんなことを言っていてもしょうがないですよね。
 適切な努力の継続により、自分の将来はある程度以上変えていくことができます」