部下を上手にホメるには、ホメ方を工夫する必要があるんです。そう語るのはビジネス心理学の第一人者である内藤誼人氏。
「長さ」より「頻度」。それがキーポイントです。

 私たちは、10分間ホメられるより、1分間ホメられるのを10回くり返してもらったほうが、嬉しさを感じるのだ。

10分間ホメられるのを1回
1分間ホメられるのを10回

 どちらも同じではないか、と思われるかもしれないが、そうではない。回数を増やしてもらったほうが、ずっと喜びが大きいことが心理学的に明らかにされているのである。

 たとえば、30万円のボーナスは嬉しいが、1万円のボーナスの30倍になるか、というと、そういうことにはならないのである。30万円のボーナスを1回もらうより、1万円のボーナスを別々に30回もらったほうが、ずっと喜びは大きくなるのである。
 コーネル大学のリチャード・セイラーは、

A氏 「2回宝くじをして、50ドルと25ドルが当たりました」
B氏 「1回の宝くじで、75ドルが当たりました」

 という2人を見せて、A氏とB氏のどちらのほうが幸せだと思うかと質問すると、ほとんどがA氏と答えたという報告を行っている。
 考えてみると、A氏もB氏も宝くじで当たったのは、どちらも75ドルで一緒だ。にもかかわらず、2回も当たったA氏のほうが嬉しさを感じるということを、私たちは経験的に知っているのである。

マメにホメることが大事

 いっぺんで大きな喜びを得るよりも、細かく喜びを得たほうが、結果としては、さらに大きな喜びを人は感じられるのだ。

ポーズで示すだけでもかまわない

 部下をホメるときには、小さなホメ方を何度もするのがポイントである。
 まとめてやらなくてもいいのだ。

 細かく分割して、ちょこちょことホメるようにしたほうが、部下はずっと嬉しく感じてくれるのである。
 一週間のうち、2日しかホメてくれない上司より、4日ホメてくれる上司のほうが、間違いなく部下からの評価は高くなる。1日に1回しかホメてくれない上司より、1日に10回ホメてくれる上司のほうが、絶対に部下には好かれる。大切なのは頻度だということをよく覚えておいてほしい。

 なるほど。そういわれてみると部下にかぎらず、モテる男はマメだというのもこんな心理なのかもしれません。さっそく実践してみますか!