サッカーJ2のV・ファーレン長崎の代表に就任された髙田明さん。経営難に陥った同チームをどのように改革しようとされているのでしょうか。

――今後、V・ファーレン長崎をどのようなチームにしていきたいと思ってらっしゃいますか?

 サッカーは前半45分、ハーフタイム15分、後半45分の1時間45分を楽しむものですね。わたしは、そういうサッカーを観る楽しみはもちろん、場所の楽しさ、ほっとする空間を提供していきたいと考えています。

 たとえばスタジアムに2時間前に足を運んで楽しむことができる。ショッピングをしたり、食事をしたりさまざまな触れ合いがあったりして、そしてサッカーを観て感動して元気になって帰ることができないか。スポーツにはそういう力があるんじゃないかと思います。

 先日、同じJ2リーグのファジアーノ岡山さんの試合を観に行かせていただきました。すると、14時から試合開始なんですけどフードは早いところで11時過ぎから準備をしていました。サポーターの方もたくさんいらしていて、それも親子連れがいらっしゃると思えば、シニア層の方やご夫婦、学生さんととても幅広いんですね。

 V・ファーレン長崎ではそういう空間を作れていなかったのではないかなと思いました。サッカーに対する関心というのは試合だけじゃないんですね。来てもらえればほっとする。元気になれる、そんな空間になるんじゃないかと考えて今、勉強をさせてもらっているところです。

 サッカーとビジネスの世界。全然違うように見えて共通するところがあるんです。
 そこにはミッションや役割があって、何のためにスポーツ、ビジネスがあるのかといえば、人生を豊かにするためということです。

 クラブ経営もそうです。
 クラブに携わる人の教育や姿勢を正していくことは、今まで私が会社でやってきた社員教育と同じです。観る人に楽しんでいただく、というのはビジネスでは消費者の方にどれだけ満足していただけるかと同じことではないでしょうか。

 これはサッカーでもビジネスでも、もっといえば政治でも教育でも医療でも一緒なんですよ。政治の世界では、政策を国民や県民に知ってもらうことが大切です。かたちは違っても、みんな同じ社会にいるわけですから、業界が変わっても、理念が変わるとは思っていません。
 だからこそわたしもチャレンジができるんじゃないかと思っているんですよ。 

 わたしも、まだまだ勉強をしなければいけません。岡山の他にも、先日は神奈川県に行き、湘南ベルマーレさんとのアウェイ戦を観戦させてもらいましたし、埼玉県に行って浦和レッズさんや大宮アルディージャさんの応援をされている方の話も聞かせてもらったりしました。もっと色々な地域に行って、その地域のチームのことを深く知りたいですね。サッカー、V・ファーレン長崎をとおして人生を豊かにする場所を作りたいと思っています。

明日の第三回の質問は「Q3. J2チームの経営については、どんなイメージを持たれていましたか?」です。