「抱いちまえ!悪魔がそそのかしたとき やっちまえ!悪魔がそそのかしたとき ためらうオレも 逆賊さ~」

安倍内閣の支持率がついに36%に急落(毎日新聞)。森友・加計学園問題がまったく収まる気配のない状況下で稲田朋美防衛大臣はまた妄言を繰り返した!じつに安倍内閣は総バッシングの渦中にある。そして迎えた都議選。次の衆議院選挙の前哨戦になるともいわれる。

そんな折、巷を賑わしている歌がある。タイトルは『豊洲の女』のカップリング曲である『逆賊ブルース』。

いま、スポーツ紙や夕刊紙、ネットニュースでも話題が沸騰中だ。

しかもこの歌をプロデュースするのは、松田聖子を発掘し一躍スターに育て上げた名物プロデューサーの若松宗雄氏。

いったい誰が歌っているのか? 

「逆賊」は、あのヤバい政治家のことなのか?

さまざまな憶測が流れるなか、歌手三沢カヅチカ氏と哲学者で作詞家の適菜収氏の対談が実現。

歌詞に込められた思いはなにか?

対談第4回では、アノ政治家の「逆賊ぶり」にまで話が及んだ。

 

政権の私物化? 利益誘導? 無知無教養? 馬脚を現し追いつめられた安倍政権の次の一手とは?

第四回

 

歌詞「逆賊ブルース」の込められた思い

 

三沢 「逆賊ブルース」の歌詞についてもう少し説明していただけますか?

適菜 悪い殿様が家臣を集めますよね。で、家臣は気合を入れて頑張るわけです。殿様のため、クニのためと。

三沢 はい。歌詞の「三時になって時計を見ると 時間は真逆に進んでた」とは、どういう意味ですか?

適菜 殿様に仕えてみたけれど、クニの政治が自分がやりたいこととは逆方向に行っており、結局、飼い殺しというか、うまいように利用されているだけだと。

三沢 どこの組織にもある話ですね。歌詞に「勘弁してくれ! 無邪気なオレを 騙した君は 悪い天使さ」とありますが、その家臣は無邪気な方なんですね。

適菜 そこはちょっと分からないですね。無邪気なのか無邪気なふりをしてるのか。とにかく、自分の中で葛藤がある人間を描いたつもりです。

三沢 なるほど。歌詞も意味深ですね。「抱いちまえ!」と女性に対する恋愛を唄っているようにも見えますが、いろいろな解釈がありえるわけですね。

適菜 そういう部分も含めて、歌はいろいろな捉え方ができる。そこが面白いところです。

三沢 僕はこの歌を、ロクでもない女に惚れた男の歌という気持ちで歌いました。特に「隠したドスが オレのハートを切りつける」というのは、男性を象徴する言葉なのかなと思いました。男がどうしようもなくなって、「こんなに近くにいるのに 君を止められない」と。

適菜 三番目の歌詞に「天の言葉に背いてまでも オレの背中に矢を放っても 君が欲しいものはなに? 錦の御旗はどこにあるの?」とあります。

三沢 天って帝ですよね?

適菜 帝です。悪い殿様が帝に背き、家臣の背中にも矢を放つ。そこまでしてほしいものはなんなのかと。一般論ですが、逆賊が牛耳ってる社会があったとしたら、ある段階で国民が「錦の御旗は我々が背負ってるんだ」と自覚すべきなんですよ。そしてもっとも責任があるのは、悪い殿様の直属の家臣なんです。そういうイメージの曲にしてみました。

三沢 この歌詞の主人公は最後「ためらうオレも 逆賊さ 逆賊さ……」と繰り返す。この主人公はどこにたどりつくんでしょうか?

適菜 なにかを起こすかもしれないし、ただ時間が過ぎていくだけかもしれない。

三沢 この曲は最後ギターがクレイジーになっていくんですよ。この逆賊ブルースは、ベテランブルースピアニストのSIOさんと、私三沢のギタリストクレジットSATOのコラボでもある。エンディングのギターソロは、ギターを床にたたき付けるピート・タウンゼントなイメージで、一発取りしました。逆賊に忖度ばっかしてると、もうクレイジーになるしかない、というイメージですね(笑)。

適菜 三島由紀夫は保守的な常識人ですが、晩年は右翼になった。ロジカルな言葉の限界を感じたのでしょう。

三沢 『豊饒の海』で勲が腹を斬ったとき、日輪がまぶたの裏に上がるんですよね。

適菜 詳しいですね。三沢さん、三島も読んでらっしゃるんですか。

三沢 僕は実は文学好きで、政治のことはよく知らないんです。小説はいつも通勤途中の電車の中で読んでいます。